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公開 2015年03月30日  

わが家の末っ子は場面緘黙症~保育園との話し合い~

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小児メンタルクリニックで場面緘黙症と診断され、幼児教育の盛んなお花さんの通う保育園との話し合いを強くすすめられました。夫婦で保育園へ行き先生と話し合ったことなどを今回はお話します。


場面緘黙症のお花さんの通う保育園

場面緘黙症と診断されたわが家の末っ子お花さんの通う保育園はとてもしっかりとした教育をしてくださる保育園です。挨拶やマナーはもちろん、体操指導や音楽指導、英語指導などあらゆる教育を保育時間内で行ってくれます。

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誤解を生まないようにお伝えしておくと、いわゆる幼児教育ばっかりに集中している保育園というわけではなく、行事はもちろん、毎月の配布物や毎日の生活の中に先生の愛情がたくさん詰まった手作りのものがたくさんあり、お勉強に偏らないとても素敵な保育園です。

お花さんはこの保育園に0歳児クラスから通っています。そして場面緘黙の症状はそのころからあり、挨拶もしないし、体操も歌も参加したことがありません。運動会もお遊戯会も発表会もずっと立ったまま何もしない子なのです。

場面緘黙症と診断された時に、幼児教育の優れた保育園では症状が悪化するだろうと病院の先生に言われました。とにかく発語を強要しないで本人のペースを確保してくれる保育園でなくてはダメだと言われたのです。

転園させることへの不安の方が大きかったのですが、私たち夫婦は今の保育園を辞めることも視野に入れて保育園の園長先生や担任の先生達と話し合いました。

保育士さんの教育者としてのプロの視点

保育園での面談では私たちが想像していた以上にお花さんの場面緘黙症に対して先生方が理解してくださり、本人のペースを尊重してくれることになりました。いまの保育園での生活をお花さんのペースで続けられることになったのです。

そうなってくると、私にはまた別の2つの”不安”が出てきました。

1つ目は、場面緘黙という症状によって園側がお花さんのペースを尊重してくれることで、彼女だけ特別扱いを受けていると周りの子や保護者から反感をかったりしないだろうか、ということ。何もしないお花さんに影響を受けた子が保育園での活動に参加しないことが出てきてしまうのではないかと考え、とにかく周りの子へ悪影響を与えることを避けたいと思いました。

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その不安を先生に伝えると、先生は「それはお母さんが心配することではなく、私たち教育者がどうにかすることです」と言ってくださいました。「あの子がやらないから自分もやらないという状況はお花さんの問題ではなく、その子の問題だと考えます。」と。この言葉には先生の「保育士としてのプロの意識と責任感」を感じ、不安を拭うことが出来ました。

今までほとんど子ども達のことを積極的に保育園の先生にご相談することはなかったのですが、とても些細なことかもしれませんがこのことがきっかけで先生方のプロの視点に感動し、なるべく先生に相談し意見を交し合うようにしようと思うようになりました。

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