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公開 2015年12月08日  

赤ちゃんとの出会いに、ジレンマを抱えるペット…赤ちゃんが産まれる前に気をつけたいこと

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赤ちゃんが産まれるというのは、家族にとってとても楽しく、気分が高揚するおめでたい出来事。最近は、犬や猫が、赤ちゃんをかわいがる写真や動画が、ネット上に公開されるケースも少なくありません。とても微笑ましいのですが、赤ちゃんが生まれる前からペットがいるお家で、ぜひやっていただきたいことがあります。


赤ちゃん誕生の喜びは、ペットにも伝わる

ママパパにとって、新たな家族の誕生は嬉しいものです。お腹の中にいる赤ちゃんに話しかけたり、お腹をさすって「早く出ておいで」とお話したりしますよね。その喜びは、すでにお家にいる犬や猫にも伝わります。

ママの大きなお腹に寄り添ったり、クンクンと匂いをかいだり。中には、小さな声で鳴いて話しかける犬や猫もいるのではないでしょうか?動物は人間よりも敏感です。新しい命がおうちにやってくる事を、ちゃんと知っています。

ジレンマを抱えるペット…赤ちゃんに感情をぶつけることも

ペットにとって、飼い主の喜びは自分の喜び。でも、新たな家族の登場に、不安を感じることも多いのです。今まで、大人はみんな自分の方を向いてくれていたのに、みんな赤ちゃんを見ている。赤ちゃんのお世話で、自分のエサやケアが後回しになる。

人間のお兄ちゃんやお姉ちゃんが、赤ちゃんが生まれてから我慢を強いられて、ほろっと泣いてしまうという悲哀をテーマにした絵本も多くありますが、ペットだって同じなのです。

ペットにとって、ご主人様が、自分ではなく新しい家族の方に目を向けてしまうのは一大事。なかには、生存をかけて、赤ちゃんに手をだしたり、いじわるをしたりするペットもいます。もちろん、赤ちゃんと仲良くしてくれるのであれば、それほど嬉しいことはないのですが、どうしても赤ちゃんが小さいうちは、赤ちゃんのケアが優先になってしまいます。

ペットが新しい命を迎えられる体制をつくる

そこで、ぜひペットがいるお宅でやっていただきたい、赤ちゃんの迎え方があります。

それは、たとえ入院中にペットをホテルや知人のお宅に預けていたとしても、出産後に退院して赤ちゃんが初めて自宅に入るときは、「先にペットを自宅に帰してあげる」という迎え方です。ケージの中などでも良いので、ペットが自宅で、新しい命が玄関から入ってくるのを、迎えられるようにして欲しいのです。

動物にとって、自分の自宅はいわば「縄張り」です。

しばらく留守にして、帰宅してみたら、新たな生命がそこにある。さらにその生命は、自分の大切な飼い主や、遊びに来た来客から、大切に扱われている。その生命のケアが優先され、自分のエサやケアが後回しにされたら…。人間よりも縄張り意識や序列意識が強い動物の場合、大きなショックを受けることになりかねません。

我が家のゴールデンは息子の良いお兄ちゃんに

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我が家には、息子が産まれたとき、10歳になるゴールデンレトリバーがいました。出産予定のクリニックには、夫も泊まりこむことになっていたので、予定日の少し前に、ゴールデンはいつもお世話になっている訓練所に預けました。

しかし、出産後、夫に先に帰宅してもらい、訓練所からゴールデンを自宅に戻した上で、息子と退院。結果、ゴールデンは、赤ちゃんであった息子が「ふえっ」と泣き出すと、心配そうにクンクン鳴いて、教えてくれるいいお兄ちゃんになってくれました。

ちなみに、この方法は人間の場合にも、つまり長男長女の下に弟妹が生まれる際にも、同じく使えます。愛情は、上から下へ流れるものです。ぜひ、試していただければと思います。

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