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公開 2016年01月04日  

「ママの喜ぶ顔が見たい!」娘のお遊戯会で学んだこと

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最近話題の「いい子症候群」のことが気になり、親の顔色を伺うような子に育って欲しくない・・・と慎重になっていた私。でも、「ママの喜ぶ顔が見たい!」というピュアな気持ちで幼稚園のお遊戯会をがんばる娘たちの姿に、とても大切なことを教えてもらいました。


目次 「みんなが踊ったら、おうちの人が喜ぶよ」という声がけに違和感
常に親の顔色を伺う「いい子症候群」のことが引っかかって・・・
お遊戯会の本番で知った、娘のピュアな気持ち

「みんなが踊ったら、おうちの人が喜ぶよ」という声がけに違和感

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幼稚園でお遊戯会の練習が始まった秋頃のこと。双子の娘たちの「幼稚園ごっこ」の中で、気になるやりとりが頻繁に見られるようになりました。先生役をする娘が、こんなセリフを口にしていたのです。

「みんなが踊ったら、おうちの人が喜ぶよ」
「泣いてたら、おうちの人は喜ばないんだよ」

きっと担任の先生が子どもたちにそう言っているのだろうなと思ったのですが、私は正直、この声掛けに違和感を感じました。

子どもたちがお遊戯会の練習をがんばる動機づけは、親の喜ぶ顔なのでしょうか?
子どもたちは、親を喜ばせるためにお遊戯会をやるのでしょうか?

常に親の顔色を伺う「いい子症候群」のことが引っかかって・・・

私が違和感を感じていた背景には、最近話題になっている「いい子症候群」への懸念がありました。

教育評論家の尾木ママによって広まった「いい子症候群」。手のかからないいい子だと思っていたら、実は「いい子症候群」だったということも。「こうすると親が喜ぶから」と、常に親や先生の顔色を伺って行動するようになってしまい、特に長子に多いそうです。

「いい子症候群」になると、行動の原動力が「親が喜ぶかどうか」になってしまうため、子どもが本当にやりたい事や素直な感情表現、意見を言うことなどができなくなってしまいます。

「いい子症候群」について考えれば考えるほど、子どもたちとの接し方が難しいなと感じていました。まだ3歳の娘たちは、好奇心のあまり危ないこともたくさんするし、公共の場などで静かにできるわけでもないし、お友だちとの関わり方でも上手にできないことが多くあります。私もつい、「◯◯しなさい」「◯◯しちゃダメだよ」ということばかり口にしてしまい、その度に、

「子どもの気持ちを無視して、親の思うような行動を押しつけてしまっているのだろうか?」
「しつけも大切だけれど、子どもが自分の意志で何かしようとする気持ちの芽を摘んでいるのだろうか?」


と、答えのない自問自答を繰り返しながら、悶々とした気持ちになっていました。

そんな最中、幼稚園の先生が「みんなが踊ったら、おうちの人が喜ぶよ」という声掛けをしていることに驚き、戸惑いを隠せずにいたのです。

お遊戯会が近づくに連れて、娘たちとお遊戯会について話をすることも増えました。
長女は特に、「私が踊ったら、ママが喜ぶんだよ~」と得意気に言うようになりました。先生の声掛けが、だんだん長女自身の気持ちに影響してきたのかな?それで大丈夫なのかな?と思っていた中、ついにお遊戯会の本番を迎えました。

お遊戯会の本番で知った、娘のピュアな気持ち

いよいよお遊戯会当日。

最初の演目に登場したのは、長女でした。長女はどちらかと言うと緊張しやすく、慣れない場面に警戒するところがあるのですが、笑顔でしっかりとステージに立っていました。その様子を見て「楽しんでダンスをしているんだな」と安心したのですが、笑顔の奥に垣間見えた自信に満ちた表情に、私はハッとしました。

長女は今きっと、喜ぶパパやママの顔を思い浮かべて、自分も笑顔で演技をしているんだ。

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たとえ最初は先生の「みんなが踊ったら、おうちの人が喜ぶよ」という言葉がきっかけだったとしても、今の娘の表情は親を喜ばせたいというピュアな気持ちに包まれた本物だと思いました。

どの子たちもとても上手にダンスをしていて、これまで毎日、とても一生懸命に練習したのだろうということが手に取るように伝わってきました。みんなそれぞれ家族の笑顔が見たくて、こんなにも頑張ったのだと思うと、それはとても美しい気持ちだと思えたのです。

今思うと、幼稚園の先生の声掛けは決して間違ったものではなく、ごく自然なことだと感じます。

自分の大切な人を喜ばせるために何かを頑張るというのは、とても純粋で真っ直ぐな気持ち。「こう言うと、こうなってしまうのではないか?」と頭でっかちにあれこれ考えていたのは私の方で、もっと「心」で子どもたちと向き合っていかなければならないと、とても大切なことを教えられました。

しつけや教育方針など、親として考えていかなければならないことはたくさんありますが、一番大切なものはどこにあるのでしょうか?

今後迷った時には、ステージに立つ娘たちのあのピュアな表情を思い出して、私も原点に立ち返るようにしようと思います。

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