出産後子どもの育て方や授乳方法について、担当の助産師さんがついて入院中いろいろ相談に乗ってくれました。
特に私は、双子の子育てということもあり、双子の育て方については重点をおいて話をされました。
助産師:「田仲さんは里帰り出産だそうですね。なら田仲さんのお母さんが、子育て手伝ってくれるから安心ですね!」
私 :「はい、でも1ヶ月検診が終わったら、地元に戻ろうと思ってます」
助産師:「…え!?その後は、育児の手伝いはどうなるんですか?」
私 :「実家は、高速で2時間かかる場所なので、こそだての手伝いは無理ですね~」
助産師:「…!!!!」
助産師:「双子育児を一人でしようと無理しちゃだめ!最低半年は親に手伝ってもらった方がいいわよ!」
双子育児は、単純に赤ちゃんが二人。育児の大変さも二倍です。
助産師さんがお話されていたのは「無理をしないで家族と協力しあいながら、育てていくことが最善」とのことでした。
そうでなければ、育児の大変さに、先にお母さんがまいってしまって、産後鬱になってしまう人が多いそう。
しかし転勤族の妻である私には、地元に頼れる親族はいませんし、半年も親元にお世話になるというのは、夫の希望もありできませんでした。そこで、助産師さんが提案したのは、とにかく「手抜きをする」ということでした。
「完全母乳にこだわらない。ミルクでも子は育つ」
「哺乳瓶の消毒は煮沸ではなく、ミルトンなどで手軽につけ置き消毒」
「料理は作らない、宅配弁当や、冷凍食品などで」
育児はもちろん、家事に至るまで、妻であり、母親である私がするべき作業を
すべてできうる限り簡、素化することをすすめられました。
しかし、私の夫は、料理は手づくり派、冷凍なんてもっての他のタイプだったのです。
それを助産師さんに告げると…
助産師:「な、なんなのその旦那さん!めんどくさい!」
なんだか、夫を全否定。(笑)
それはともかく、育児や、家事を手抜きすることで、実母や義母などに何か言われることがあるかもしれないが、
無視をしてでもこの方法を貫くよう、指導されました。
一般的には、母乳を推奨されるでしょうし、哺乳瓶は、煮沸の方がよいでしょう。
実際に、母にも義母にもそう言われました。
しかし、助産師さんは、そういったことに悩んでストレスになったり、時間をとられて、睡眠時間が削られるより、
双子を育てる、母親である私が精神的にまいってしまわないようにと、この方法を教えてくれました。
「手を抜きなさい」と最初に言われたことによって、頑張りすぎないことを心がけるようにしました。
そのおかげか、さすがに疲れてまいってしまった時もありましたが、たまに夫に手伝ってもらいつつも、なんとか双子育児をしていくことができました。
双子育児にかかわらず、新生児の育児は大変です。
特に初めての育児ならば、なおさらのことと思います。そしてついつい、自分ができること以上に頑張ってしまうものです。
初めて抱いたかけがえのない命を守ろうと、多くの人が「理想の育児」を追い求めてしまうのではないでしょうか。
まじめな人の方が理想を貫こうとして精神的に疲れてしまったり、
ひどい場合は産後鬱になり、子どもに暴力をふるってしまう事態にも発展しかねない、という声も聞きます。
そんなことになるぐらいなら、いっそ、適当でもいいじゃないかと思うんです。
育児にちょっと疲れてるお母さん、ぜひ最初の半年、「ズボラ育児」を極めてみてくださいね。