最近、私は「この人に聞いてみたい!」と直感的に思った方々に、自分のテーマである「楽しく子どもと過ごすには、どうすれば良いか?」について、どんなことを考えているか、実践しているかを伺っています。
会社の先輩方、母乳マッサージの先生、友人たちなど、色々な方々にお話を伺ってきましたが、先日友人が主催した講演会で、スリランカ出身のお坊さん、アルボムッレ・スマナサーラ長老に質問をさせていただく機会がありました。
スマナサーラ長老とはどんな人なのか?
「いい加減なママがいい」スリランカのお坊さんの育児アドバイスが想像以上に効果的だった話
75,789 View先日、スリランカ出身のお坊さん・アルボムッレ・スマナサーラ長老に、自分のテーマである「楽しく子どもと過ごすには、どうすれば良いか?」について、質問をさせていただきました。長老のこたえは非常に興味深く、早速家に帰って実践してみると…4歳の息子に行動に変化がありました。
スリランカのえらいお坊さんの話を聞いてきた
簡単にご紹介すると「スリランカ出身の上座仏教のお坊さん」です。
最近グーグル社内などでも取り入れているマインドフルネス(瞑想)の指導や執筆活動をされていたり、2012年に赤レンガ倉庫で開催されたTEDにも登壇されています。
著書では「怒らないこと」が有名。
スマナサーラ長老の語る、育児の楽しみ方。
イベントは参加者からの質問に登壇者が回答する、という形で進行していったので、私も長老にいつも考えていることについて質問させていただきました。
その時の質問と回答は下記のようなものでした。
私の質問:
4歳と1歳の子どもがいます。子どもとの時間をいつも楽しみたいな…と思っているのですが、なかなかお風呂に入ってくれなかったりちょっとしたことでイライラしてしまいます。
そのような時、長老はどうすればいいとお考えですか?
長老の答え:
お母さんが完璧であろうと思わないことです。
いい加減なお母さんがいい。
実践的なことをお伝えすると、まず最初に「子どもと分担する」のが良いでしょう。
例えば夕方、子どものスケジュールを書いてもらう。
7:00 ご飯を食べる
8:00 お風呂に入る
など…
そして「今何する時間?お母さん、忘れちゃったー。」と聞く。
そうすると子どもは「今8:00。お風呂に入らなきゃ!」と、自分からとっととお風呂に入ってくれる。
「今何時?」(時計が読めない子の場合)と聞かれることはあるかもしれませんが、それに答えるだけでいいんです。
こうして、子どもに役割を担ってもらう。そうすれば、お母さんは楽になりますよ。
私(長老)も子ども(ご自身のお子さんではないそう)と出かけて電車に乗った時、一緒に座席に座って「このままだと子どもは寝てしまうな…」と思いました。
そんな時は「私は分からないので、駅に着いたら教えてね。」と言っておくと、私は外国人だし、頑張って起きていてくれる。ちょっとは寝てもいいかな…と思いましたけどね(笑)。
ただ、食事は少し管理した方がいいかもしれません。
私も子どもと外に食事をしに行ったことがあるのですが、「好きなものを取っていいよ」と子どもの好きなように取らせていたら、3人分くらい取ってしまっていた…。これでは食べきれません。
そこから子どもの食事は少し管理してあげた方がいいかな、と思うようになりました。
子どもとの生活は「ゲーム」です。
メロンが大好きな子どもがいましたが、ごはんを残してデザートのメロンを先に食べようとする。
そんな時私が「ごはん残してるの?多かったみたいだね。メロン、食べてあげようか?」というと、一所懸命ごはんを食べる。
食べない時は、「ごちそう、つくってあげたよ」「大好きなものつくったよ」といろいろ言ってあげれば食べると思います。
これらの回答に、私はとても驚きました。
TEDの映像などを事前に見ていたのですが、長老はいつも「“自分”というものは存在しない。その時々被る仮面(母・妻など)以外の何者でもない。」ということをお話しているので、「きっと母としての自分に執着しない、というお話をされるのかな。」と期待していたのですが、とても実践的な回答をいただいたからです。
これは私の憶測ですが、おそらく小さな子どもを目の前にして「母であることに執着しない」のはとても難しい。
そして長老自身も子育ての相談を良く受けているそうだったので、実践的な処方箋がご自身の中にある。
だからこう言った回答をいただけたのかな、と思いました。
「分担」してみると、4歳のムスコが変わった!
ポイントは、以下の2つでした。
①子どもと分担をする。
②子どもとの生活は「ゲーム」である。
自分にまだない考えだったため、生活に取り入れてみることにしました。
朝、保育園に行く時間。
我が家は今9:00が登園時間なのですが、いつもだいたいこんなスケジュールでした。
【いつものスケジュール】
8:40
私 :「ほらーそろそろ着替えて!」
息子:「ほーい。(遊んでいる。着替えない)」
8:45
私 :「本当に遅刻するよ!」
息子:「じゃあ着替えさせてー。」
(まじか!自分で着替えて!でも間に合わないから手伝ってしまう。)
8:50 やっと自転車に乗る。
9:00 ギリギリ間に合って登園!
長老の話を聞いていたので、朝8:00に息子にこう聞いてみました。
私 :「今日何分になったら着替える?」
するとムスコはこう答えました。
息子:「うーん。時計の針が下になったらー。(8:30)」
そのあと、こんな風に進んでいきました。
8:30
私 :「あれ、お着替えっていつするんだっけ??」
息子:「(時計を見て)あ、今!」(自分で着替えだす!)
8:40 そのままスムーズに自転車に乗る。
8:50 余裕を持って登園。
正直この流れにびっくり!4歳でも「分担」できるんだなぁ…。
長老のアドバイス、本当に効きました…。
これだけで毎朝感じていた、
・息子に「着替えて!」と言わなければいけない。
・自分で着替えられる息子の着替えを手伝わないといけない。
・時間がギリギリになってしまい、保育園に遅刻するかもしれない。
という、3つのイライラがなくなり、朝いつもより穏やかな気持ちで子どもたちと過ごすことができるようになりました。
というわけで「子どもと分担をする」、本当にオススメです。
もう一つお話であった、「子どもとの生活は“ゲーム”である」も、徐々に生活に取り入れていこうと企み中です…!
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