それは、満1歳から通える習い事での出来事。12月生まれのうちの子が通うクラスには、すでに1歳になっている子どもが多数いました。つまり、学年は同じだけれども月齢はさまざまという集団です。周りの子はすたすた歩いているけれども、うちの子はようやく歩けるようになったばかり。そう、月齢が1番低かったのです。クラス内でいうと、月齢差は最大で8ヶ月ほどありました。
その習い事では、体を動かすプログラムや、椅子に座って絵を描いたり制作したりする時間、お友達と遊ぶ時間などがありました。遊び中心の活動とはいえ、私からすればどれをとっても月齢の差が気になるものでした。
よその子と比べてしまう…焦る気持ちと向き合いながら、親として大切にしたいこと
12,302 View子どもの成長・発達は、同い年でも生まれた月によって違うもの。分かっていても、よその子と我が子をつい比べてしまう…そんな焦りを感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、我が子の育ちを周りと比べてばかりいた私の体験を元に、焦る気持ちと向き合う考え方を綴ります。
同年齢集団の中で気になる、発達の差
「おなかがすいてるのかなー?」先生の一言にショックを受ける
うちの子の場合、1歳の誕生日と同時にこの習い事を始めました。始めた当時はまだハイハイをしており、お返事もできるかできないかというレベルでした。
また、積み木遊びやおままごと遊びをしている時も、他の子はちゃんと目的に沿った遊びができているのに、うちの子はまだなんでも口に入れる時期でした。「こら!」とたしなめて直るものでもないので、私がずっと目を光らせて、物をなめないように阻止するのがやっと。そうするとうちの子はやりたいことを阻止されてイライラし、私も周りの目が気になってイライラ…。とても悪循環な状態でした。
そんな時、うちの子を見かねた先生がフォローしてくれました。しかし、その一言は「おなかがすいてるのかなー?」でした…。私は正直、フォローになってなーい!と思いました。その先生は赤ちゃんの育ちや発達を知らないのかな?と思うこともありました。
まだ1歳になりたての子は、なんでも口に入れて学習する月齢です。なのにそのフォローの仕方だと、うちの子がなんだか食いしん坊のいやしん坊みたいなレッテルを張られたようで、私は恥ずかしい気持ちになりました。
早く早く!でも、できない今が愛おしい
私は、習い事に行っては他の子との成長の差を感じて焦ってしまい、毎回のように自己嫌悪…。本当は何も焦る必要はないのに、大人目線で勝手によそと比べて、うちの子に対して「早くできるようになって」「早く他の子みたいになって」と思っていました。
しかしある時、「こんなに焦っているのは誰のためなんだろう?」と我に返りました。早く大きくなってよその子に追いついてほしいと思うのは、我が子のためではなく、自分の世間体のためなのではないか?と気づいたのです。
他の子どもと比べて、なかなか同じことができない我が子をもどかしく感じることもありますよね。しかし当たり前のことながら、我が子より月齢が高い子も、今の我が子と同じ時期があったはずです。それを月齢の高い子を基準にしてしまい、我が子のできないところばかり気にするのはもったいないことだなと思いました。
できなくてもがいている今の我が子の可愛さは、今しかありません。
なんでも口に入れてしまう姿や、下手でも一生懸命取り組んで、少しできると笑顔で誇らしげになる姿。その姿は、できるようになったらもう見られません。
そこに気づいた時、ほかの子と比べることの無意味さを痛感しました。今の我が子の姿をまるっと受け止めて認めてあげること。それこそが愛情のある子育てなのではないか、と改めて感じたのです。
見つめるべきは、周りではなく我が子
自分のことでも他人のことでも、世間体や周りの目、あるいは常識的にどうなのか?と気になってしまうことは沢山ありますよね。ですが、子育て、ましてや我が子に関して言えば、私は周囲の目を気にする必要はないと思っています。もちろん、周囲に著しく迷惑をかける行為はいけません。でも、育児をするにあたって人の目を気にしすぎるのは、子どもにとってはかえって毒なんだと気付きました。
子どもがのびのびと自由に、自分らしく育つためには、人の目よりもまず我が子の目を見てあげることが大切です。親の顔が曇っていると、鏡に映したかのように子どもの顔も曇っていきます。
周りの目を気にするよりも、我が子の育ちの1つ1つを温かく見守っていきたいですね。
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