新生児のチャイルドシートの乗せ方とは?付け方や正しい向き、注意点も解説
214,091 View産まれたばかりの赤ちゃんを車に乗せる時、チャイルドシートはどんな向きでつければ良いのか、乗せ方はどうすればよいのか、首が座っていない赤ちゃんの抱っこもままならないうちは戸惑いますね。どうすれば、安全にスムーズに乗せられるか、まとめてみました。
子どものチャイルドシートの使用は義務化されている
車に乳幼児を乗せて運転する時は、必ずチャイルドシートを用意しましょう。
6歳未満の子どもを、チャイルドシートなしで車にのせることは、道路交通法で禁止されています。
新生児を連れて車で移動する時に必要なもの
新生児を連れて車移動するのに必要なものは、「首が座っていない」「大人よりも汗っかき」であることを考慮して用意します。
■チャイルドシート
必ず新生児が乗るのに適したものを用意します。新生児を座った状態で車に乗せてはいけません。首が不安定なので、揺さぶられ症候群などの危険があります。小さい赤ちゃんの場合は、更に首を安定させるために肌触りの良いタオルなどで補強する必要があります。
■ベビーミラー
チャイルドシートを取り付けるのは、後部座席が推奨されています。しかし、後部座席に後ろ向きに装着すると赤ちゃんの様子が見えません。反射するように取り付けて、赤ちゃんの様子が見えます。
■日焼け止め対策
車内で直射日光に照らされそうなときは、タオル類で日焼けを作ったり、日差しを防ぐ専用シートがありますのでそれを貼った方が良いでしょう。日焼け止めも有効ですが、使える月齢をよく確認してください。
■おむつや着替え
車内でおむつ交換することも考えて、おむつ替え用にバスタオルやシートなどの敷くものがあると便利です。また、臭いが気になると思うので防臭のビニール袋も必要でしょう。また、赤ちゃんは非常に汗っかきなので、移動距離が長ければ以外に背中に汗をかきます。着替えと、チャイルドシートの背中に敷けるタオルなどがあると良いでしょう。
■ミルクと調乳グッズ、授乳ケープ
サービスエリアなどで調乳できますが、それでも我慢できない場合を考えてお湯などをポットで持っていくと使えることもあります。車内でもいつでも授乳できるように、授乳ケープもあると便利です。
新生児を車に乗せる前に!付け方の注意点
新生児を車に乗せるときに絶対に守ってほしいことは、チャイルドシートに乗せることです。
2019年のチャイルドシートの使用率は、70.5%でした。
■チャイルドシートを取り付ける向き
新生児~1歳くらい、体重約10㎏までは後ろ向きが推奨されます。また乳児専用タイプのなかには、横向きに使用するベッドタイプもあります。1歳~4歳、体重10~18㎏の間は前向きの幼児用チャイルドシートを使用します。メーカーにより、乳児・幼児兼用タイプなどもあります。使用に適する身長や体重は商品により異なるので、取扱説明書をよくチェックするようにしましょう。
■チャイルドシートを取り付ける角度
赤ちゃんを乗せる時は、背もたれの角度は45度にしましょう。安全性と居住性が両立する角度です。
■取り付け後の確認
チャイルドシートをしっかりと固定したら、腰ベルトがたるんでいないか、チェックしましょう。ゆるんでいると、ブレーキをかけた時などにチャイルドシートがぐらついてしまいます。また、子どもを乗せたあとは、ハーネスの締め付け具合と、肩の高さも要チェック。肩とハーネスの間に隙間ができないよう調整しましょう。
新生児のチャイルドシートへの安全な乗せ方のコツ
チャイルドシートの取り付け方は機種やメーカーによって違います。
取扱説明書をしっかり読んだり、DVDなどで説明しているものもあるので、よく確認しましょう。
■チャイルドシートを設置できない場所
・シートベルトが設置されていない
・進行方向に対して前を向いていない
チャイルドシートは、前向きの座席に設置することを想定して作られています。
・エアバックが設置されている
■設置で間違えやすい点
・ロッキンググリップの位置と向き
・シートベルトのねじれ
・ベルトの締め付け不足(JAFによるともっとも多い)
・ベルトの通し方の間違い
■チャイルドシートがしっかりついているかの確認
メーカーや製品により確認方法は違いますが、目安としては設置したチャイルドシートを手で動かしてみて、3㎝以内にその動きが収まっているかどうかです。手で動かした程度で、これ以上の動きがチャイルドシートにある場合は何らかのミスユースになっている場合があります。いったん取り外して、設置をやり直すようにしましょう。
■新生児のチャイルドシートの乗せ方のコツ
できるかぎり寝た状態(45度)で設置します。後部座席に設置し、赤ちゃんの頭が前の座席側にくるように後ろ向きに取り付けます。首が座るまでは、起こさず寝た状態で設置しましょう。体重が10㎏を超したら、前向きが良いでしょう。必要な時にはベビーミラーを取り付けて、運転席から赤ちゃんの様子が確認できるようにしましょう。
〇安全性を高めるポイント
・肩や腰ベルトが適度に固定されていること
締め付けすぎてしまっては赤ちゃんも苦しいですし、循環不全を起こします。
・成長に合わせてベルトは調整すること
・ベルトの装着は手早く
きちんと装着することは大切ですが、モタモタしていると赤ちゃんがぐずりだしかねません。手早く装着できるように練習しましょう。
〇ぐずりを防止するコツ
チャイルドシートに圧迫感は付き物で、それによって安全性が保たれるので緩めるわけにもいきません。そうなると、残る手は圧迫されていることから気をそらす、ということになります。
・乗せる時は笑顔で明るく声掛けし、褒めながら手早く装着する。
・おもちゃなどをつるしておいて、乗った途端に目がいくようにする。手が動かせるようになったら手が届くところに吊るす。
・乗車中もこまめな声かけを忘れない。
無言でただベルトをしめつけるだけ、というのは赤ちゃんがチャイルドシート嫌いになる原因かもしれません。しっかりつけなきゃ、と気になりますが、できるだけ余裕を持って装着しましょう。
〇下ろす時も慎重に
回転式のチャイルドシートで下ろしやすい場合でも、つい手が滑ることもあります。下ろす時も慎重にしましょう。赤ちゃんを抱っこしてからたくさんの荷物を持つのは難しいので、荷物類は先に下ろしておいて、最後に赤ちゃんを下ろします。首にしっかり手を添えて、がくんとならないようにしましょう。新生児は車で眠ってしまうことが多いですが、ぐずっていて早く下ろしてほしそうな時も焦らず落ち着いて下ろしましょう。
チャイルドシートの間違った使い方
■チャイルドシートに乗せたまま車内に置き去りにしない
赤ちゃんもママもチャイルドシートに慣れてくると、赤ちゃんがよく寝てくれるため、便利に思えてくることがあります。よく寝ている赤ちゃんを置いて、ちょっと銀行やコンビニなどに行きたくなります。しかし、これは厳禁です。車内の温度は、冬でも日当たりが良ければ急上昇します。温度調整が苦手な新生児にとっては、すぐに体調を崩しやすい環境です。そのためエンジンをかけたまま、出てしまう人もいますが、それも危険です。どんなことで急に車が動き出すかわかりませんし、危険です。また、運転中は車の振動で寝ていた赤ちゃんも、止まると起きてしまうことも多くあります。そんなとき、ママが近くにいなかったら赤ちゃんは不安に思うでしょう。一人で待てないうちはママもパパも大変ですが、車内に置いて行ってしまうことは絶対にいけません。チャイルドシート本来の目的を上手に使っていきましょう。
■チャイルドシートは助手席につけない
親と子だけで乗るとき、何かと手を出せるので助手席に乗せたくなりますが、チャイルドシートは後部座席が一番安全です。助手席ではいけない一番の理由は「エアバック」です。チャイルドシートを助手席に取り付けた場合、赤ちゃんの頭の位置は、通常の大人が座っている位置より前になります。いざという時、本来開ききったエアバックに顔を埋めるはずが、開いている最中のエアバックに顔が突っ込んでしまうことになり頭が後ろに吹き飛ばされてしまう危険性があるのです。助手席でも見えるように、ベビーミラーなどを使って後部座席に装着しましょう。また、左側走行の日本では事故時の助手席の死亡や、大けがの率が高いのです。対向車線で起こったことに、反射的にハンドルを切ると助手席側に大きな損傷が起こります。生後6ヶ月未満の新生児・乳児はできるだけ長距離の車移動は避けたいものです。帰省などで仕方ない場合は、適度にサービスエリアなどで休憩しましょう。また、授乳や着替えなどがゆったりできるサービスエリアを事前に調べて、負担の無いコースを選ぶと良いと思います。
■古いものや長期間同じものを使用しない
あまりに古いものを使用し続けると、樹脂等の劣化のおそれがあるので、定期的にチェックしましょう。また、国土交通省の安全基準に適合したものには、「Eマーク」がついていますが、2012年6月30日以前に製作されたチャイルドシートには、改正前の古い基準に適合していることをしめす「自マーク」がついていることがあります。確認しておくと安心です。
■サイズに合ってないものを利用しない
子どもの大きさに合ったものを使用しましょう。合っていないモノだと、もしもの時に十分な性能が期待できません。使用目安時期は、年齢だけでなく、体重も確認したうえで、きちんとシートにフィットしているか見極めましょう。
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