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公開 2016年03月14日  

1日の終わりを必ず「リセット」するために、私が8年間子どもと毎晩欠かさずにしていること

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娘の安眠のために始めた習慣が、今では親子にとってなくてはならないものになりました。それは「寝る前のおまじない」。毎晩必ず伝えることで、娘にプレゼントしたい“思い”があるのです。


寝る前にかれこれ8年以上続けていることがあります

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「今日も◯◯ちゃん(娘の名前)が
良い夢をいっぱい見られますように。
今日も1日どうもありがとう。
大好きだよ。愛してるよ。おやすみなさい。」



これを毎晩、寝る前に布団の中で必ず言っています。
10歳の娘が2歳の頃から始めたので、かれこれ8年以上も同じ言葉を繰り返し繰り返し。


始めたきっかけは断乳でした。


それまで添い乳で寝ていた子におっぱいの代わりに安心して眠れる何かがないか模索していて「寝る前のおまじない」を思いついたのです。


最初はとにかく安心して眠ってほしくて「今日も良い夢をみられますように」だけを言っていましたが、どうやらこれは毎晩続いていく習慣になりそうだと繰り返す中で、「寝る前にこの子に何を伝えよう」と考えるようになりました。


今日という1日が終わっていく中で、
この子がさいごにわたしから受け取る言葉。



どんな言葉を抱えて眠りに入ってほしいだろう。
この子に毎日伝えたいことは何だろう。

そう考えて、今の言葉に決まりました。

心がけているのは、言い慣れて「セリフにしないこと」

ありきたりの言葉を並べただけにも聞こえる「寝る前のおまじない」ですが、一つ一つの言葉にはちゃんと意味があります。


とにかく安心して眠れるようにと思いを込めて、「今日も良い夢をみられますように」と、

生まれてくれた感謝を忘れないように、ちゃんと毎日今日の娘に感謝しようと気持ちを込めて「今日も1日どうもありがとう」と、

当たり前のことをきちんと言葉にして伝え続けたいから、「大好きだよ、愛してるよ」と言います。


そしてさいごに「おやすみなさい」と言って、
ぎゅっと抱きしめます。

すると娘が「おやすみなさい」と、
ぎゅっと抱きしめ返してくれます。


これが我が家の「寝る前のおまじない」一連の流れです。

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気をつけているのは、
ただのセリフにしないこと


毎日繰り返していると慣れてしまって、つい決まりきったセリフとして心を込めずに言ってしまいそうになります。

だから、それだけはしないように心がけているのです。


「良い夢をみられますように」と本気で願う。

「ありがとう」と心から感謝する。

「大好きだよ、愛してるよ」と、全力で伝える。



もしかしたら今晩にも大きな地震があるかも知れない。
明日、交通事故に遭うかも知れない。
いつ病気になるかだってわからない。

だから、1日の終わりを大切にしたい。
何があるかわからない未来に持っていけるものは、「思い」だけだと思うのです。

ただの棒読みセリフにならないよう、毎晩必ず「思い」を込めて伝えています。

「寝る前のおまじない」の不思議

とはいえ、うまく言えないときはあります。

「いいかげんに早く寝なさい!」と雷を落とすことだってしょっちゅう。

だんだん生意気になってきた娘と言い争いになることも増えましたし、イライラしていたら、心を込めておまじないなんてできない!と思う日だってありました。


それこそ私に怒られて落ち込んでいる娘が、「寝る前のおまじない言ってー。」と泣きながらお願いしてくることもありますが、そんなときは正直に「今、そんなこと言える気分じゃない!」と答えています。

セリフとして言うだけなら、どんなに怒っていても言えるでしょう。

でもこちらは、毎晩本気で伝えているんです。

怒りで爆発しているときに、心を込めて優しく「愛してるよ」なんて言えるわけがありません。

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なので、ぷいっと背を向けて寝てしまいそうになることも。


でも、習慣とはすごいもので…
そうやって背を向けて寝ていると、なんだかそわそわ落ち着かない気分になってくるのです。


もしこれで、本当に今晩何かが起きて、この子と生き別れになったらどうしよう。

娘がさいごに思い出すのは、わたしがぷいっと背を向けて寝た後ろ姿。

わたしは一生この夜を後悔して暮らすことになるだろう。


そんな風に思うと、自分が今娘に対して怒っていることなんてどうでもよくなってくるから不思議です。

私は深呼吸をして、娘の方を向き直します。
手を伸ばして、泣きながら眠りかけている娘の布団にそっと手を乗せます。
そして、いつものおまじない。

いつもよりさらに大事に、もう怒ってないということも伝わるように、語りかけるのです。

するとおまじないを言い終えた瞬間、

「ママ大好き!おやすみなさい。」、
「ママも◯◯(娘の名前)のことが大好きよ。」

と親子で泣きながら、いつもより深く愛を確かめ合って眠ることになるのです。

子どもと向き合う時間のはずが、自分と向き合う時間にもなっていた

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こうやって泣きたいときも、怒っているときも、どんなときも、毎日毎日「寝る前のおまじない」を繰り返してきました。


おかげでどんなに心が波立っていても、寝る前には必ず自分と向き合い、心を整えるリセットの時間を持たざるをえなくなりました。

子育てをしていると、泣きたいことも怒りたいこともたくさんあります。
全てを投げ出したい夜だってあります。


なのにお母さんをやめることはできない。


泣いてもいい。怒ってもいい。
でも明日何が起きるかわからない毎日の中で、
1日の終わりだけは
後悔しないように閉じていきたい。

だから寝る前には必ず「リセット」が必要なのです。

娘のために始めた「寝る前のおまじない」ですが、実はわたしの方にこそ役立っているようです。

この子の根っこに「自己肯定感」を

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でもやはり、結果的に自分に役立っているとしても、8年も毎日続けてこられたのは、娘に伝えたいものがあるからです。

それは「自己肯定感」

「自己肯定感」とはつまり、どんなときでも大丈夫と思えること。

成功を信じるだけでなく、失敗しても大丈夫、そのままで大丈夫と思える自分への信頼です。

受験や就職で挫折したり、誰かにいじめられたり、大きな失恋を味わったとしても、それでも「大丈夫」と思える「根拠のない自信」。


その「根拠のない自信」には、実は根拠が在る。

そしてこのおまじないがその根拠になる、と思うのです。


本人にはその根拠がわからなくていい。
大きくなって、いつしか寝る前のおまじないを忘れてしまう日が来たとしても。

それでもこの子の根っこに、愛された感覚が残るなら。
それは確かな自己肯定感として、この子を守ってくれることでしょう。

この「根拠のない自信」を娘に
プレゼントしたくて、
今夜も寝る前のおまじないを言うのです。



「今日も、◯◯ちゃんが良い夢を
いっぱい見られますように。
今日も1日どうもありがとう。
大好きだよ。愛してるよ。おやすみなさい。」


どうかこの子の根っこに、
愛された自信が備わりますように。

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