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公開 2016年03月07日  

産後に備えて夫婦で取り組むべき「練習問題」とその解答例をつくってみた

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出産を経験したことがある人が口をそろえて言うのが「産後の生活がつらかった」ということ。なぜなら出産は多くのエネルギーを使い、母親の体は疲弊状態…にも関わらずこれまでの家事に加え、24時間体制の育児も加わるから。だからこそ、出産前に夫との協力体制を築いておくことが重要です。この「練習問題」を使って産後の生活について予習をしておきませんか?


目次 練習問題【重要度A】産褥期(産後6~8週間)のパートナーシップ
◼︎問題の出題背景と重要度
◼︎回答のコツ=図式化
回答例1:夫の分担割合を増やす
回答例2:外部リソースを活用する
回答例3:やるべき家事を減らす
産褥期問題の予習と復習を忘れずに

練習問題【重要度A】産褥期(産後6~8週間)のパートナーシップ

まずは、問題文を読んでみましょう。

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◼︎問題の出題背景と重要度

このような産褥期のパートナーシップに関する問題は、出産を経験する夫婦ならば一度は解いておくべき重要度の高い問題である。

こうした問題が出題される背景には「産後クライシス」や「産後鬱」という問題がある。

産後クライシスとは、出産後に「夫が家事・育児に非協力であること」が原因で、夫婦関係が悪化する現象のことを指している。こうした夫婦関係の悪化は離婚につながることもあり、重大な危機として社会的に注目されはじめている。

また産後鬱とは、ホルモンバランスの崩れや産後の家事・育児の疲れが原因の鬱症状であり、こちらも大きな問題となっている。

これらの背景から考えても、話し合う時間がないといった理由で「産褥期問題」を後回しにすることは望ましくない。

ぜひこのタイミングで学習を進めておいてほしい。

◼︎回答のコツ=図式化

回答例の説明に移る前に、問題を分かりやすく図式化しておこう。

練習問題を図式にすると以下のようになる。まずは、産前の家庭全体の仕事量とその分担の仕方についての図がこちらだ。

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産前の全体の仕事量とその分担割合

そして次が産後の全体の仕事量とその分担割合をグラフにしたものである。

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産後の全体の仕事量とその分担割合

これらを見てもらうと分かるように、全体としての仕事量はこれまでの家事に育児が加わることによって増える。一方でその多くを担っていた妻は、産後1.2ヶ月は安静にする必要があるため、分担量が減ってしまうことになる。

つまり、こういうことだ。

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仕事量は増えるが、分担する人は減る

この仕事量の増加と分担できる人の減少のギャップをどう埋めるか、そのパートナーシップのあり方を述べよというのがこの産褥期問題の趣旨である。

ここまでは理解していただけただろうか。では、具体的に回答例を見ながら解説に移っていこう。

回答例1:夫の分担割合を増やす

まず初めに考えられる回答が、妻の代わりに「夫の分担割合を増やす」ということである。

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ただ「夫の分担量を増やす」と書くだけでは回答として不十分である。そこで回答には「どのように夫の分担を増やすのか」について書き添えておくことが必須である。

その方法としては、大きく分けて、
A:旦那が育休を取る
B:旦那が時短勤務をする
C:就業形態は変えずに家事分担を増やす


といった方法が考えられる。各人の仕事状況等を踏まえて、現実味のある回答をすることが重要だ。

ちなみに育休をとる場合や、時短勤務をする場合は、出産予定日に合わせて何か月か前から周囲の人とコミュニケーションを取りながら仕事の方法や量を調整する必要がでてくる。最近では育休、時短勤務をしている男性も増えているため、準備段階についても参考にできるだろう。

以下の参考書は、ある男性が育休をとる際に上司に見せた「育休取得のためスケジュール」のプレゼン資料である。また、育休を取得することのメリットについて触れた男性の参考書も載せておく。

自分に取り入れそうな部分を勉強しておいてほしい。

回答例2:外部リソースを活用する

次に考えられる回答が「外部リソースの活用」である。回答例1では夫のみに着目していたが、産後を含めた子育てのコツは周囲の人にうまく頼るということである。

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夫婦以外に家事・育児を手伝ってくれる存在としては、

A:自分自身の両親
B:近所の人、ママ友
C:ベビーシッター
D:家事代行サービス


といった選択肢が考えられ、これらを複数併用することもできるだろう。

ここで点数アップを狙うとすれば、より具体的に「手伝ってもらえるような関係性をどのように築いておくか」にも言及するのがよい。

たとえ夫側の両親が近くに住んでいたとしても、妻としては「夫の両親に手伝いに来てもらうのは若干心苦しい」といった悩みを抱えるケースも多い。そうした場合には、

・夫から両親に来てもらうように頼む
・産前から夫の実家に顔を出しておき、あらかじめ関係性を築いておく


といった工夫を書き加えておけば、より現実味が増した回答になるだろう。

ベビーシッターや家事代行サービスについても同様で、使えそうな業者のリストを作っておく、家事代行サービスを産前に一度利用してみるといった文章を盛り込むなど、より現実性のある回答にしてほしい。

ここで、さらに現実味の高い回答にするために、ある一つの裏ワザを紹介しよう。それがこちらの表である。

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(例)産後の家事・育児分担

これは、やるべきタスクを一覧表にして、妻、夫は何ができるのか、それぞれを外部の人に頼むとしたら誰に頼むのかを表にしたものです(家庭によって表の埋め方は異なるため、上図はあくまで一例である)。

▽妻、夫の部分について
1人でもできる場合は〇を
これから練習をすればできる場合は△を
できない場合は☓


を記入する。これによって、特に夫は現時点で△の部分を産後に向けて○にできるように準備・練習することができる。

また
▽ヘルプ先の部分について
それぞれもし夫婦で行えなかった場合に誰に頼むか


を記載する。こうすることにより、産後にサポートが必要になった場合、何を誰に頼めばいいのかが明確になり、スムーズに依頼をすることができる。

この表を回答に含めておけば、かなりの加点が期待できる。ぜひ試してみてほしい。

回答例3:やるべき家事を減らす

最後に考えられるのが、やるべき仕事の全体量を減らすということである。

ここまでの回答は、【仕事を担うことのできる人や、その分担量を増やす】という点に着目した回答であった。しかしもうひとつ重要な視点として、これまで行っていた家事のうち必要性の低いものを削り【仕事量自体を減らす】といった方法もあることに気付いて頂けるだろうか。

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例えば、

・料理の買い出しを宅配に切り替える
・掃除は、お掃除ロボットを購入する
・洗濯は、乾燥機付き洗濯機に買い替えて干す手間を省く
・アイロンかけは、クリーニングに出す


といった工夫が考えられる。どの家事タスクならば減らすことができるのかという点は、それぞれの夫婦が「生活においてどのような点を重視しているのか」にも関わってくる。夫婦で相談をし、減らせるものは減らすことが重要である。

また家事の時短テクニックについては、さまざまな参考書が出ているため、こちらにも目を通しておいてもらいたい。

産褥期問題の予習と復習を忘れずに

ここに示したのは大きな3つの考え方であって、回答方法は夫婦の数だけあるはずだ。冒頭でも説明したとおり、この問題は非常に重要度が高い問題である。

産後のよりより生活、そしてパートナーシップを目指して、まずは夫婦でこの練習問題をとくことから始めてみてはどうだろうか。

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