昔の人は、ごく当たり前のこととして、「産後は目を使ってはいけない」と言われていました。産後の肥立ち(体の回復)が悪くなるから目を使ってはいけない、更年期に響くから目を使ってはいけない、なんてことを、親やおばあちゃんなどからうるさく言い聞かされていたそうです。昔の「目を使わない」とはどういうことかというと、文字を読まない、針仕事をしない、できれば薄暗い部屋で過ごすくらいがちょうどいいということです。
スマホの見すぎは、産後の回復を遅らせてしまう!?スマホとの上手な付き合いかた
52,161 View最近当たり前になった、携帯やスマホの使用。特に「産まれました」の連絡には大活躍ですが、使いすぎると産後の体に弊害が出てきてしまうことも・・・?
「目を使わない」が当たり前だった産後の生活
スマホが当たり前になった現代の産後事情
ところが、現代はどうでしょう。赤ちゃんが産まれたら、「産まれました」の連絡をメールでするのは当たり前。SNSなどに投稿し、出産にまつわるあれこれも報告、たくさんついた「おめでとう」のコメントにもひとつひとつ返事をし・・・なんていうのが当たり前になってきています。ところが、これがお母さんの体調の回復を遅らせる原因にもなっているのでは?との見解も。
産後はどうして目を使わない方がいいと言われるかというと、目を使うと骨盤の動きが悪くなる、ということがひとつあげられます。出産のために大きく開いた骨盤は、産後に少しずつ締まってくるのですが、目を使っていると、この骨盤の動きが悪くなってしまうのです。そのため不調が出やすくなります。
もうひとつは、産後の体は大きな赤ちゃんを出し、胎盤を出し、出血もあり、という体の変化から、血のめぐり方が大きく変化しています。これは内臓に負担をかけますし、この下半身への血の巡りを整えることで少しずつ体調が落ち着いてくるのですが、目を使っていると、この下半身へめぐるはずの血液が頭の方に行ってしまい、下半身の回復が遅れるとも言われています。
特に、スマホや携帯などの光る画面は、ただ文字を読むこと以上に刺激が大きいので、特に影響が大きくなります。体の感覚に敏感な方でしたら、産後は目が疲れたり、シパシパしたりして、あまり文字を読みたくないと感じるでしょう。それは体からのサイン。その感覚に素直に従うとよいでしょう。
「産まれました」のお知らせはどうすべきか
「産まれました」のメールのやりとりも、数が多ければかなりの負担になります。例えば、出産前から「産まれたらFace Bookにあげるから、確認しておいてね」などと言っておいて、写真と一言だけつけて一斉にお知らせする、という方法でもいいでしょう。この時は、コメントのひとつひとつに返事をすると、画面を見る時間がどうしても長くなってしまうので、コメントへの返事は控えましょう。
どうしてもメールで大事な人に伝えなければいけない場合、出産前にある程度の文章を作っておいて、下書きに保存しておき、写真を入れて送信するだけにしておくのもいいでしょう。もしくは家族にお願いするのもいいですね。
安静時間も長いと、ついつい眺めてしまいがちなスマホや携帯ですが、産後に眺めるのは赤ちゃんの顔にして、目や頭もしっかり休めるようにしてくださいね。その方が後々楽しく育児ができると思います。
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