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公開 2016年03月25日  

看護師が直伝!子どもを病院に行くタイミングは「ママセンサー」で判断しよう

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「いつ、どうなったら病院へ行けばいいの?」皆さんも一度は悩まれたことがあるのではないでしょうか。「たいしたことなかったのに、病院に来て良かったの?」「連れてくるのが遅すぎたの?」と受診のタイミングで悩まれているお母さんの声をよく聞いていました。今日は、そんな素朴な疑問にお答えしたいと思います。

出典:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=11030003985

こんにちは。看護師のみなみです。
いよいよインフルエンザも本格化してきました。ノロ・ロタウイルスもまだまだ猛威を振るっていますね。

この時期になると、病院にたくさんの患者さんが来て、中には入院される方もいて、お母さんがお子さんに「ごめんね」と涙される様子が思い出されます。

その涙の背景には、お子さんに対する「苦しい思いをさせてごめんね」「気付いてあげるのが遅くなってごめんね」という気持ちが多くあったように思います。お話ししている中で、お母さん、お父さんによく質問されたことがあります。

それは「いつ、どうなったら病院へ行けばいいの?」「病院に連れてきてよかったの?」ということです。

皆さんも一度は悩まれたことがあるのではないでしょうか。
今日は受診のタイミングについての疑問にお答えしたいと思います。

「なんかおかしい」と感じたら受診しよう

では、病院にいつ行けばよいのでしょうか。

その答えは、「なんかおかしい」と思ったときです。
基本的にはそう感じたら受診してください。

「それじゃあ、個人差がありすぎて何の参考にもならない!!」という声が聞こえてきそうですが、たかが熱でも、されど熱ですし、嘔吐・下痢も程度によっては入院が必要なこともあります。病名は同じ「胃腸炎」でも入院が必要な子もいれば、必要ない子もいます。それは実際診察してみないとわからないのです。

なぜこんなことをお伝えするのかというと、お母さん・お父さんの「なんかおかしい」というパパママのセンサーは非常に敏感で正確なことが多いのです。

私たちも入院中の子どものお母さん・お父さんに「なんかおかしい気がする」と言われた日はいつも以上に注意して観察しますし、医師にもご両親がそう感じたことを伝えるほど、「パパママセンサー」は敏感で的を得ているときがあります。もちろん、大丈夫だった、なんでもなかったということも多いのですが、大丈夫ならそれでいいのです。

そして、「パパママセンサー」は、日々お子さんと接していくことで精度が上がっていきます。いろいろな状態を見ていくうちに、これは大丈夫、これはどうかなとだんだん精度があがっていくのです。「いつも熱は出るんだけど。なんかおかしい、いつものお熱とちょっと違うかも。」その感覚を大切にしてくださいね。

病気になることは避けきれません。

「私のせいでこんなことになってしまった。」「私が気づくのが遅かった」と感じるご両親に、私は「今連れてきてくれてよかったんですよ」とお答えしています。

もちろん、中にはもう少し早く連れてきてくれていばと思うことはあります。しかし、残念ですが医療にも絶対はないのです。稀ではありますが、早くても、早すぎて検査データに反映されないことも、なんてことないと思った小さな症状が珍しい病気の大きな兆候であるということもあります。プロでさえ予測できないことが起きる時もあります。

そして、「病気にかかる」ということ自体を完全に防ぐということは難しいのです。

例えば、胃腸炎で知られるロタウイルスは、5歳までにほぼ全員が罹患すると言われています。もちろん、手洗いうがいや人混みを避けるなどの予防行動で感染の確率は減らすことはできますが、感染症の多くは、外出したり外出している人と接触する以上、100%の予防は不可能です。

そう考えると、病気にかかった時にどう対応するかということが重要になってきます。

「パパママセンサー」の感度を高めるには?

「パパママセンサー」の感度を高めるために大切なことは、『落ち着いてよく見る、触れる』ということです。
1分でいいので、一度、深呼吸してゆっくり子どもに優しく触れながら全身の状態を感じてみてください。


お熱はあるけれど、変わらず遊んで、もりもり食べているのか。
お熱はないけどなんだかすごくぐったりしているのか。
痛がるところに優しく触れて「痛いの痛いのとんでいけ」をしても、それでも強く痛がるのか。
痛がってはいないけど、いつもは腫れていないところが腫れているのか。

普段からいつも子どもを見て触れているお母さん・お父さん。
少し落ち着いて見れば必ず気づくところがあります。

子どもの具合が悪くなることは、本当にお母さん・お父さんにとっては大変なこと。
ゆっくりって言われてもなかなか難しいかもしれませんが、1分でいいんです。
一度目を閉じてゆっくり深呼吸して触れてみてください。

そうすると、「パパママセンサー」の感度が格段に上がります。

赤ちゃんであっても同じです。
ゆっくり赤ちゃんを見つめて触れることで、センサーの感度があがっていきます。

そして、それでも心がざわざわしたり「なんかおかしい」と感じるときは病院へ連れてきてください。
お母さん・お父さんが少しでも安心できること、それがまずは大切です。

いかがでしたでしょうか。
親御さんの感じる力はとても偉大なものです。
毎日忙しくて大変かもしれませんが、センサーはみんな持っています。
ご自分のこともいたわりながら日々を過ごしていただけたらなあという思いも込めて書きました。

病院はネガティブなイメージが強い場所ですが、少しでも病院へ受診する苦痛が少しでも減るためのポイントや、こどもの具合が悪くなったときにどうすれば良いのか、そのヒントになるようなことをこれから3回にわけてお伝えしていきたいと思います。

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