CMでおなじみ臍帯血(さいたいけつ)保管のメリットとデメリットとはのタイトル画像
公開 2015年04月25日  

CMでおなじみ臍帯血(さいたいけつ)保管のメリットとデメリットとは

299 View

「臍帯血(さいたいけつ)」をご存じですか?君の元気は僕の元気さ~ファイト♪というニプロのCMで聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。第一子の妊娠を機に夫婦で調べ、臍帯血を民間バンクで保管する事を選択した我が家。現在、ウチの子ども達は皆、同じ業者に臍帯血を預けています。その結論に至った臍帯血(さいたいけつ)保管のメリットとデメリットをご紹介します。


赤ちゃんとお母さんを繋いでいた「へその緒」

へその緒は、胎内の赤ちゃんに酸素と栄養を送り、お母さんの身体に二酸化炭素や老廃物を戻す大切な命綱ですよね。出産と同時にその役割を終えると、通常のお産では赤ちゃんのおへそについている部分(乾燥すると自然に脱落します)以外は、胎盤と一緒に捨てられてしまいます。



でもその「へその緒」の中にある血液こそが、造血幹細胞を豊富に含む「臍帯血(さいたいけつ)」で、近年、血液疾患の治療に使われたり、再生医療にも期待されていることを知っていますか?胎盤と一緒に廃棄されてしまうのは、ちょっと(いや、かなり)もったいないという気がしています。

出生記念としても大切

へその緒というと、桐の小箱に入れて保管している方も多いですが、我が家でも「十月十日、赤ちゃんとつながっていた証」として残しておきたいと考えていたので、臍帯血を採取してへその緒が保管出来なくなっては残念・・・と思っていました。



でも臍帯血を採取しても記念としての「へその緒」はしっかりと残せるんです!採取しない場合よりは短めになってしまうかもしれませんが、臍帯血を採取した我が家でも子ども達3人分の臍の緒が、桐の小箱に入れて取ってあります。

CMでおなじみ臍帯血(さいたいけつ)保管のメリットとデメリットとはの画像1

臍帯血を保管したいと思ったら

臍帯血の採取を行えるのは、出産に立ち会った医師か助産婦さんだけ。また、産院によっては臍帯血採取に対応していない病院もあるので、採取の意志が決まったときに予め主治医に相談しておく必要があります。



それに採取するのは分娩直後。緊急手術になるなど採取どころでは無くなる場合もあります。採取のための専用キットも必要なので、様々なケースや保管までの手続きについて、自分で直接「臍帯血バンク」にも連絡を取り、確認や依頼をしました。



臍帯血バンクは、検査・分離保存・データ管理など、医療行為以外を行いますが、臍帯血を預けるとなれば10年以上保存することになる上、一度預けたら別のバンクには移せないので、バンク選びは重要です。保管方法や費用などもバンクによって少しずつ違うので、早めに調べて比較検討すると良いと思います。



ちなみに臍帯血バンクは二種類あります。



公的バンク・・・無償で採取されますが、寄付として第三者に提供されます。

私的バンク・・・赤ちゃん本人と家族のためだけに、有償で採取・保管(万が一の時には治療に利用)します。

臍帯血保管のメリットとデメリット

メリットは・・・

臍帯血は、分娩直後にへその緒と胎盤の両方から採取するため、採取の時に痛みや麻酔など危険が伴わないこと。そして治療に使うとき、自分の臍帯血なので拒否反応の心配がなく、血縁関係のある家族にも高い確率で適合するそうです。骨髄移植のようなドナー待ちの必要もなく、将来、血液の病気以外にも再生医療などへの利用が期待されているようです。



デメリットは・・・

将来、新しい治療法が開発される可能性もあるので、せっかく臍帯血を保管しておいても「臍帯血移植」という治療方法がなくなる可能性もあること。また、「自己臍帯血の民間業者保存は無駄」という説もあるようですので、ご自身で情報収集をしたうえで考えてみてください。

我が家は決して若いとは言えない父母なので、将来、子ども達に万が一の事があっても力になってやれないかもしれない…お金では買えない将来の保険として、子ども達にのこしてあげたい-。そんな気持ちもあってバンクで保管しています。臍帯血採取のチャンスは一生に一度だけ。これからバースプラン考える方は選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょうか?

Share!