これは私が出産したクリニックで頂き、その後生後174日までつけた育児日記です。
朝から夜まで、時間に沿って、おしっこやうんち、睡眠、その他(授乳やミルクの量など)を書き込める欄があり、「こんな風に書くといいよ」という例がついているので、真面目なママは、その通りに記載をしようとするでしょう。
ちなみに私は、生後3日目の朝、うんちが出たのか出ないのかを忘れてしまって、「便」の欄に○がついています。
後から書こうと思ったのでしょうね。
その記憶は、恐ろしいことに7年たった今も残っています。
また備考欄があり、病気や体調の変化なども書き込めるようになっています。
私はそこに、その日のお出かけ場所と、夕食のメニューを書き込んでいました。
この記録を、フェイスブックの自分のタイムラインに掲載したところ、「私も同じようにつけてた!」というママが多数!
もちろん、「3か月でやめた!」「入院中しかつけなかった」というママもいらっしゃいましたが、病院や産院で渡されたこのノートは、多くのママの記憶に残っていたようです。
ちなみに私がこれを書き続けていた理由は、子どもがかわいくてたまらないから、ではありません。
クリニックでいただいて、つけることになっていたので…という思考停止。
それから、何かあったときに「こういうものを付けていなかった母親は、育児不適格だというレッテルを張られるのではないか」という怖さからでした。
産後、ママは何がしんどいのか。
150,218 View先日、妊産婦の自殺に関する衝撃的な調査結果が発表されました。
あちこちでこの話題が取り上げられ、私自身も産後ケアの従事者として、思うこと、取り組まなければならないことがたくさんあると感じています。
産後のママは、何がつらく大変なのか。
あくまで私見ではありますが、これまでご自宅での産後ケアを数百件行ってきた、産後ケア事業者として考えてみました。
ママは小さな赤ちゃんのお世話を、"完璧”にしなければならない
ママは常に幸せ?
外出をしている子連れのママを見て、
「待望の赤ちゃんがやってきたのだろう。」
「かわいい赤ちゃんを連れて、ママは幸せそうだな。家族って良いな。」
そんな風に思う人も多いと思います。
しかしそんな「暗黙の了解」があるなか、当事者であるママ自身は、"子どもができて幸せなママ”をふるまい演じてしまっている場合があるのです。
私自身も、産後の数か月、毎日の買い物に行ったスーパーなどで、「赤ちゃんかわいいわね」と年配の方に言われ、いつもいつも「ありがとうございます!」と微笑んでいました。
でも本当は、ひどい母親と言われそうですが、別にそういう賛辞はほしくなかった。
かわいいか、かわいくないかよりも、死なせないように生かしておくことに、当時は必死だったのです。
私が本気で我が子をかわいいと思えたのは、生後8ヵ月のときだった
純真無垢で清らかな存在と言われている赤ちゃんも、24時間一緒にいれば、聞き分けなく、傍若無人で、情け容赦ないふるまいをするときもあります。
しかしそんな子育てのリアルを、ママたちは他人はもちろん、家族にすらすることができないのです。
仕事から帰ってきたパパは、一瞬の子どもの表情にデレデレ。
おばあちゃんやおじいちゃんは、自らの過去を思い出し、遠い昔を懐かしんで話を聞いてくれません。
じゃあ同じママ友にそんな話をできるかというと…
それも、できないんですよね。
少なくても私は、生後2か月とか3か月の赤ちゃんを抱っこしながら「子どもの世話時々うざいですよね、イラッとします。」と初対面の人に言うママに会ったことがありません。
ママ友と「子どもって本当にかわいいよね!」という話をしていた私も、初めて本気で息子をかわいいと思ったのは、生後8カ月。
自分の体力や気力に余裕ができたときに、息子がつかまり立ちをする様子を見た瞬間でした。
産後のママではない、私たちにできること
産後を過ぎたママだけでなく、すでにパパになっている人も、おじいちゃん、おばあちゃんになっている人も。
子どもがいない女性も男性も、子どもを連れた女性を見かける近所の人も。
まずは、ママが「ひょっとしたらしんどいかもしれない前提」で話しかけてあげてみてください。
子育てには、大変なことも多いって聞いているよ。
大変なことがなければ、それはそれで素晴らしい。
けれどもし、何かつらいこと、大変なこと、愚痴を言いたいことがあれば、意見はせずに聞くから話してね、と。
そして赤ちゃんに話しかけるのではなく、ママ本人の顔を見て、声をかけないまでもうなづいてあげてください。
あなたが「出産おめでとうございます!赤ちゃんかわいいですか!見に行きます!」とLINEを送る後輩なのであれば、
「産後は、いろいろやって疲れちゃったり、赤ちゃんがかわいくなくなる時もあるって聞いています。赤ちゃんのことじゃない、普通の馬鹿話、したいときには声かけてくださいね!」
と言ってあげられたら、ママは救われるかもしれません。
手をとりあって、いきたい
そして大切な人が産後の、男性のみなさん。
明るい妻、気丈にふるまう妻を見て、ただただ安心しないでください。
自宅に帰ったその足で、まずは子どもの顔を見に行くのではなく、あなたの妻の顔を見て、「今日一日お疲れさま」と伝えてあげてほしいのです。
自分の生んだ我が子がかわいくないなんてありえない!、そんな意識は一度捨ててみてください。
多くのママは、今日鬱になって、明日自殺するわけではありません。
緩やかな坂を転がるように、病気は進行していきます。
語弊があり、誤解を招く可能性もありますが、あえて書きます。
子どもを愛していないから自殺するのではなく、子どもを愛しているから自殺するのです。
自分は我が子に、何もしてあげられないから。
自分が生きていては、隣にいる我が子に迷惑がかかるから。
このまま一緒に居たら、我が子に手をかけてしまうかもしれないから。
社会が、そんなママを一人でも減らせるように、手を取り合って動いていく、今はそんな時代なのです。
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