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公開 2015年03月30日  

ことばの遅れを指摘されたら?

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意味のある単語を発することが増えてくる1歳代。1歳6ヵ月~2歳までの間に受ける「1歳6ヵ月児健診」では、体の成長、運動発達に加え、ことばの出方を通したコミュニケーションの様子もチェックされます。その際にことばの出の遅れを指摘されることも。そんな場合にどのようにとらえるか、日々の子育ての中でできることはあるのか、考えてみたいと思います。


1歳半健診で行われることばの出方のチェック

赤ちゃんが意味のあることばを発するようになる時期は、個人差がとても大きいものですが、1歳前から「パパ、ママ」「ワンワン」「ブーブー」「マンマ」などの単語を発するようになる子もいます。一方で、1歳代になってもなかなかそういった単語が出てこない、出てきてもあまり増えていかないというお子さんもいます。個人差が大きい中で、1歳6ヵ月児健診(以下、1歳半健診)では、相手の言うことを理解しているか、ことばの出方はどうかなど、コミュニケーションの様子がチェックされます。



助産師さんや保健師さんなどによると、「(自治体の実施が義務付けられている)1歳半健診、3歳児健診は、何か遅れがないか見落とさないための機会」で、「少し気になるな」というケースがあった場合、早めに対応することで子どもの成長や親の子育てをサポートすることも大きな目的。1歳半健診の後は3歳児健診まで少し間が空きます。また、3歳児健診の次は入学前に地域で行われる就学前健診までさらに間が空いてしまうので、こういった公的な健診の場では「見落とさない」ことが重視されるそうです。



また最近では、幼稚園や保育園の協力も得て、「5歳児健診」を行う自治体も少しずつ増えてきているようです。

言葉の遅れの可能性を指摘された場合

健診でことばの遅れを指摘さたとき、「気になってはいたけれど、やっぱり……。」という場合もあれば「親は気にしていないのに何で?」という場合もあるでしょう。



親としてはゆっくり見守りたいのに療育センターなど発達を支援する機関で診てもらうことを勧められた場合、

「健診で引っかかった。専門機関に行く必要があるほど心配なの?」

と捉えるのではなく、

「ことばを引き出す声がけの仕方や遊びなど、コミュニケーションのヒントをもらえる機会!」

と考えてみましょう。



大人から見るとたわいないままごと遊びやごっこ遊びにも、ことばを伸ばす要素があります。声がけも、少し意識して子どもが分かりやすい表現にしてみることで、子どもにとってわかりやすく真似がしやすくなり、それはことばの成長にもつながります。まずは面談などで具体的なヒントをもらって、家で楽しみながら実践をしてみると不安はかなり軽減されるのではないでしょうか。



また、2歳半を過ぎてもあまりことばが増えなかったり、3歳を過ぎてもことばによるコミュニケーションに困難を感じ、療育センターなどで継続的にプログラムを受けさせたいと思った場合、以前に相談実績があれば、まったく初めて相談するより話はスムーズです。発達相談を受ける医療機関や施設は、現実的には予約が1年以上先まで埋まってしまっていることもあり、いきなりの受診は難しいことが多いのです。



療育センターでは、医師、看護師、臨床心理士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、保育士、社会福祉士といった多様な専門家が連携し、ことばの遅れのみに関わらない広い視点で、その子に合った支援プログラムを立ててくれます。

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ことばの発達支援の目的

子どもと周りの人たちのコミュニケーションを取りやすくなり、その子自身が楽しく心地よく過ごせるように応援することが、ことばの発達支援の目的です。ことばの成長はゆっくりだけど、お絵かきや音楽、運動への興味が盛ん、得意など、その子の全体を見て、「しゃべるようにできる」ことにとらわれすぎず、色々な力を伸ばしてあげたいですね。



「ことばが他の子より遅いのは、何が原因なのだろう」などと考え込んでしまったような時に、専門家のアドバイスが新しい視点を投げかけてくれることもあります。そういう意味でも、発達相談などの場、機会を気軽に利用してみましょう。

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