母乳育児は、赤ちゃんにとってもママにとっても良いことがたくさんあります。なんとなく、赤ちゃんにとっては良さそうだと思っていたけど、ママにも!?と驚かれる方はとっても多いです。ママにとっての良いこととは、どんなことでしょうか?
母乳のすばらしさを知ろう~ママへのメリット~
1,644 View母乳は赤ちゃんにとって最適の栄養と言われています。ですが、ママにとっても良い影響がたくさんあるんですよ。知っていますか?
ママにとっての母乳育児の意義とは!?
産後の子宮の戻りが良くなる
妊娠中、赤ちゃんを育ててくれた子宮は、出産が終えたからとすぐに元の大きさに戻るわけではありません。出産直後は、おへそくらいの高さまでにしか戻らないのです。そこから、少しずつ収縮を続け、産後1ヶ月半~2ヶ月くらいで妊娠前の大きさにまで戻ります。子宮が戻るために必要なホルモンがオキシトシンと言われるものです。そのホルモンは、授乳によって分泌されます。赤ちゃんがおっぱいを吸うとオキシトシンが分泌され、子宮の戻りが促進されます。母乳育児の経験がある方は、おっぱいを吸われると、下腹部がキューッとなるという体験をされたことがあるかもしれませんね。
子宮の戻りが促進されるということは、産後の出血が少なくて済むということにつながります。産後の出血が少ないと、貧血も強くなりにくいですし、血液から作られる母乳の分泌も増えるということにつながります。
産後うつ予防にも
産後はホルモンの影響で、些細なことでも悲しくなったり、涙が出たりするものです。マタニティブルーという心の変化は、産後数日の期間に多くのママに見られるものです。多くの変化は数日で起こり、自然に軽快するので心配はありません。しかし、核家族で母子で過ごす時間が長く、人との会話が少なかったり、お子さんがなかなか泣きやまないなど育児に不安がある場合には、産後うつに移行してしまうことも稀にあります。
そんな気持ちの落ち込みも、授乳が癒してくれるんですよ。前述のオキシトシンというホルモンですが、これは愛情ホルモンとも言われます。気持ちをリラックスさせ、幸せな気持ちにさせてくれるものなんです。すべての栄養が母乳で賄うことができなくっても、短時間の授乳でも効果はあります。不安だな~と感じたときには、おっぱいを吸わせてみてくださいね。
ガンのリスクを下げる
特に、閉経前の卵巣がん、乳がんのリスクが下がると言われています。これは、授乳によって、無排卵の期間が長いことも影響しています。授乳を頻回に続ければ続けるほど、無月経の期間は長くなります。個人差はありますが、半年~2年程度の無月経の期間となるでしょう。
メタボリック症候群のリスクを下げる
産後、妊娠前の体重に戻りやすいことから、更年期以降のメタボリック症候群のリスクが下がります。母乳育児中は、空腹を感じやすいかと思います。母乳を出すというのは、かなりエネルギーの必要なこと。食べても食べても体重が減っていくという経験のある方も多いことでしょう。女性にとっては嬉しいことですよね。ここで食事量を減らせば、もっと体重が減るのではと期待してしまいますが、育児には体力も必要です。食事制限はせず、身体の欲する程度のお食事を続けましょう。それでも体重は減っていくことが多いです。
まとめ
上記以外にも、妊娠糖尿病と診断された方は糖尿病になるリスクを下げますし、関節リウマチ、心血管系の疾患、高血圧、高脂血症、骨粗しょう症のリスクを下げてくれます。
産後すぐの母乳育児で産後の体調を整えてくれますし、母乳を続けることで、更年期~老年期の健康維持にもつながるのです。これから長く育児のためには、母の健康が第一です。お子さんの成長を見守っていくためにも、母乳育児を長く続けられると良いですね。
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