<記事提供:COCONUTS>
毎週土曜日の夜10時から放送されているラジオ番組『堂本剛とFashion&Music Book』。
6月1日の放送では、言語の違いによって生まれる微妙なニュアンスの違いを、堂本さんが経験したエピソードとともに紹介したことが話題となりました。
■「パニック障害は急にやってきたりする…」堂本剛が改めて考えた異なる言語での“伝え方”
番組には、シンガポール人の母と日本人の父の間に生まれたという女性のリスナーからメッセージが届きます。
このリスナーの方は、幼稚園の頃までは簡単な日常会話程度の英語までなら話せたものの、物心ついた頃に「周囲とは異なる」ということを感じ、自然と英語を話すことをやめてしまったそうです。
不安障害にも苦しんでいるというこのリスナーの方は、友人の後押しもあり、ENDRECHERIのライブへ行くためにおよそ15年ぶりに居住地の関西圏から脱出できたとのこと。
ただし、この不安障害について、お母様に打ち明けることができておらず、母語が異なるという面からも有耶無耶にしてしまっているという悩みを打ち明けました。
一連のエピソードを聞いた堂本さんは、「このメールを読まさせていただいて、僕も1ミリ動くことができたというか…」と切り出します。
「僕自身もパニック障害があって、急にやってきたりするので、自分で制御できる範囲とできない範囲があるんですよね。長年経験していても」と自らの病に触れた堂本さんは、「日本の感覚で考えていたんですけど、確かに海外の方にお伝えする時って、どういう風にニュアンスを間違えずに伝えられるのかなって、考えさせられたんですよ」と話します。
その具体例として「例えば、『ご縁』っていう言葉が日本にはあるじゃないですか?でも、海外の方には『ご縁』という言葉の理解が少々難しいと言われたことがあるんですよ」と発すると、「でも、日本人は『ご縁』って聞くと、その言葉だけで、いろんな意味合いを勝手に想像できて、理解に落とし込めるじゃないですか?でも、(日本語を知っている)海外の方から『日本語で言う縁ってどういうことなん?』って質問が飛んでくるみたいですね。その意味を伝えるために、英語の文章を用いることが必要になるらしいです」と、1つのエピソードを明かしました。
■『LOVE VS. LOVE』は良き理解者あっての作詞活動だった「僕には橋を架けてくれる人がいる」
続けて、堂本さんは「やっぱり、日本人の心にある独特な色を英語に変換して歌うことってすごく難しいんですよ」と語り、自身の楽曲『LOVE VS. LOVE』について「日本語の歌詞で書いて、友達のオリビアに英訳してもらったんですけど」と話すと、英語と日本語を混ぜた歌詞の作詞作業の過程を次のように明かします。
「オリビアは、僕の心のことも理解してくれている人なので、『剛くんが言いたいことをこのような英語に変換してしまうと、ちょっとニュアンスが変わって伝わらない。だから、英語の中でこれを伝えるとするならば、これがベストなんじゃないか』ってことでまとめてくれているんですよ」
「そのような橋を架けてくれる人がいることで、僕は日本語で日本語を書き、彼女に英語で日本語を、橋を架けて虹を架けてリスナーに渡す、届けるということをやってもらえるので、(ニュアンス)がそこまで変わっていないという面はあるんですよね」と語りました。
■堂本剛が“伝え方”に悩むリスナーへ送った言葉とは!?
このような堂本さんのエピソードを経て、話は冒頭のリスナーの方の悩みに戻ります。
堂本さんは「これは僕個人の勝手な意見として」と前置きしつつ、リスナーの気持ちにも寄り添いながら「ニュアンスはすごく難しいと思うんだけど、お母様のお気持ちを考えた場合、早く知りたいと思うので、勇気なんていらないから、普通に話してあげたらいいんじゃなかなと思います」と言葉をかけます。
「また、後日談も送っていただけたらなと思っております」とメッセージを送りました。
ネット上では、「ご縁」という言葉についてのエピソードを受けての「そうなのか、やっぱり日本独特なんだね」という驚きの声や、堂本さんの作詞秘話を聞いて「オリビアさんという良き理解者がいてくれてよかったね」と語るリスナーが続出していました。
他にも、このリスナーの方も含めた複数の相談メッセージを受けて、「いろんな方が一歩踏み出すきっかけになるといいよね」と言葉を発する方も見られています。
言語の違いにより、直訳だけだとニュアンスが異なり、本来伝えたいことが伝えられないという壁に直面したことのある方は少なくないと思います。
堂本さんのアーティスト活動において、理解者の存在は作品の幅を広げる上で大きかったのだろうと感じました。
また、堂本さんの言葉がこのリスナーの方の心に届いていることも願うばかりです。
【番組情報】
堂本剛とFashion&Music Book
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(文:横浜あゆむ/編:おとなカワイイwebマガジンCOCONUTS編集部)