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中国の呉江浩駐日大使が、日本が台湾独立に加担すれば「日本の民衆が火の中に引きずり込まれる」と発言し、大きな波紋を広げている。

台湾有事の際、中国が日本を攻撃する可能性に言及したからだ。

呉大使が問題発言をしたのは、台湾の頼清徳新総統の就任式が行われた5月20日のこと。頼総統は中国と距離を置く指導者で、台湾統一を目論む習近平国家主席にとって邪魔な存在であることが同発言に繋がったとみられている。

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「頼総統の就任式には、日本から30人以上の議員が出席。呉大使はこれに当てつけるかのように、都内の在日大使館に鳩山由紀夫元首相や社民党の福島瑞穂党首を招いて座談会を開き、そこで件の発言を行ったのです」(大手紙外信デスク)

2027年に台湾侵攻を開始か

実は、呉大使は昨年4月にも同様の発言をしており〝常習犯〟と言えるが、これが単なる脅しではないとの見方もある。

「中国は、日本を攻撃可能な射程5000キロ以下のミサイルを2000発以上保有している。上空高く打ち上げる弾道ミサイルが1900発、低空で命中精度の高い巡航ミサイルを300発有している。いざとなったら、これらが日本に向かってくる恐れもあります」(軍事評論家)

実際、2022年には台湾周辺で軍事演習中の中国軍が、日本の排他的経済水域(EEZ)内に弾道ミサイルを撃ち込んだこともある。

「中国は、台湾に近い沖縄や南西諸島だけでなく、日本全国の都市を狙い撃ちにする技術も持っている。台湾有事の際、当初は威嚇だったとしても、エスカレートすれば東京や大阪といった日本の主要都市をミサイル攻撃することも考えられる」(同)

中国は2027年にも台湾侵攻を開始しようと目論んでいるとの情報もある。はたして、そのとき日本はどんな道を選ぶのか?