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5月末に、スイスで「ジュネーブ国際モーターショー」の来年以降の無期限中止が発表され、関係者に衝撃が走っている。

同イベントは1905年の開催以来、120年の歴史を持つ老舗モーターショーで、かつてはデトロイト(米)、東京、パリ(仏)、フランクフルト(独)と並び、「世界5大モーターショー」と称されていた。

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「主要な自動車メーカーを持たないスイスが開催地のため、中立的な展示会としても知られ、2年に1度開催のモーターショーが多いなか、毎年開催という点も魅力の一つでした」(自動車評論家)

ところが、2019年に約60万人の入場者数を誇った同イベントは、コロナ禍を迎え翌年から開催中止に。

「今年2月にようやく再開されたものの、日米欧主要メーカーが出展を見送り、入場者数が約16万人まで減少しました」(同)

原因は、突如見送りとなった20年大会時の主催者側と各自動車メーカーとの金銭補償トラブルが解消されていないためだといわれているが…。

「世界の自動車メーカーが欧州市場を重視しなくなったことの表れだと評判です」(同)

欧米から新興国へシフト

実際、国別の自動車販売台数では中国がダントツ1位で、2位以下のアメリカ、インド、日本、ドイツを足しても追いつかないほどだ。

「実はジュネーブモーターショーも、昨年10月には開催地を中東に移し、『ジュネーブモーターショー カタール』を開催。こちらは25年11月にも開催予定で、モーターショーのトレンドが欧米から新興市場へと急速に移り替わっていることを物語っています」(同)

では、わが国はどうか。

「東京モーターショーは、『ジャパンモビリティショー』と名称を改め、2年に1度の開催だったのを、今年からは毎年開催に切り替え、その火を消すまいと頑張っていますよ」(同)

バブル期は各ブースのキャンギャルたちがハイレグの角度を競っていたが、時代の流れで、それもすっかり大人しくなっている。

モーターショーの来場者が減少しているのは、これも一因のような気もするが…。