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7月14日から始まった大相撲名古屋場所が波乱の展開を見せている。
注目は先場所、史上最速で優勝をさらった関脇大の里(24)。連覇すれば即大関との声もあったが、17日の取組終了時点で1勝3敗と絶不調なのである。
一方、2場所連続休場していた横綱照ノ富士(32)は絶好調だ。
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「休場の原因となった腰や両ひざの調子はまだ万全とは言い難いが、6月下旬から実戦的な稽古を再開。少しずつペースを上げて、やっと初日の3日前にゴーサインを出した状態ながら、横綱らしい強さを見せています」(関係者)
出場するからには、優勝を目指すのが横綱の務め。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も、「稽古量が少し足りないが、ケガの状態もだいぶいい。最後までしっかり取って優勝を目指せ」と期待を寄せている。
「大関貴景勝(27)も1勝3敗と苦戦。4日目を終えたところで、全勝は照ノ富士一人となってしまいました」(前出・関係者)
両膝を痛めて長期休場か
心配なのは大関経験者の朝乃山(30)だ。
3連勝で臨んだ一山本戦で、左膝から崩れるように押し倒されて初黒星。左膝を負傷し、名古屋市内の病院に緊急搬送されたのだ。
「自力では立ち上がることができず、通常の救急車も体重オーバーで搬送不可能ということで、名古屋市消防局のハイパーレスキュー隊の特殊車両が出動。本人は『(膝から)音がした。前回よりもひどい感じがする』と言っていたそうです」(同)
先場所せっかく三役に復帰しながら右膝を痛めて全休。東前頭12枚目まで下がった朝乃山は、なかなかケガと縁が切れない。
「これで両膝がダメになった。直近6場所中4場所も休場し、6月も右目の上を切って7針縫った。この悪い流れを断ち切ろうと、今場所から明るい緑のまわしを新調したばかりだったのに…」(同)
ちなみに、名古屋場所がドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で行われるのは今年が最後。来年からは名城公園内に建設中のIGアリーナに移転する。
場所前は「ドルフィンズアリーナの最後を飾る力士は誰か」と話題になっていたが、このまま照ノ富士が逃げ切るか、大の里が奇跡の巻き返しを見せるか、それとも伏兵が現れるのか。
真夏の熱戦から目が離せない。