大屋夏南<連載コラム>第2月曜日更新モデルの大屋夏南がありのままに自由でいるためのカナ的イズムを書き綴る♡
ひとまず、やってみるのがいい/夏南の法則Vol.128
先日、無事に5冊目の書籍「It’s OK」が出版されました。
発売に先駆けて発売記念イベントもやらせていただき、本を手に取ってくださったたくさんの方々と直接お話しすることができて、胸がいっぱいになりました。
そして発売4日目で初版が完売。チーム一丸となって進めてきたこのプロジェクトを通して多くの人に想いが届いたようでとっても嬉しく思います。
予約の段階からSNSでもたくさんの声が届いていて、日々じゅわぁっと感動が広がって、ここ最近は毎日うるうるしています。みなさん、本当にありがとう。
この前あるインタビューで“言葉を綴る”という表現方法に関して質問を受けたときに、モデルというビジュアル的なアプローチだけでは表現しきれなかった自分の内側の部分を救ってくれたという話をしました。
私が最初に自分の考えていることや感じていることを書き始めたのはブログでした。
当時は食べたものや着た服、その日したことなどを日記のように書いている人が多い中、この自分の中で渦巻いているものを子供の頃から好きだった“文字”というもので表現してみたらどうだろう?と思いパソコンを開きました。
ブログを書いていくうちに、自分の中で消化不良のように感じていたものが少しずつ小さくなっていった感覚を今でもよく覚えています。この表現方法を持ったことで居場所を見つけられたような気もして、どこか心強く感じました。
言葉を綴るようになってから多くの変化がありました。ファンの方からかけていただく声が変わったり、インタビューで聞かれることが変わったりして、そのうち文章を書くお仕事を頂くようになりました。
有難いことに連載もいくつか持たせていただくようになり、その中でも一番自分の心と距離の近い内容であるこのGENICでの連載が一冊の本になったのは、とても感慨深いです。
今振り返れば、あのブログが全ての始まりだったのかと思うとなんだか不思議な感じです。上手くいくかどうかなんて考えもしてなかったし、むしろ何が“上手くいった”なのかもわからない状態で、とにかくやってみよ。と飛び込んで、続けてみたら今いるところに辿り着きました。
よく「何かをやってみたいけど失敗するのが怖くてできない」という相談を受けるのですが、やってみないと見えない景色があるし、失敗しないと上手くならないことがある。だからひとまず、やってみるのがいい。と思います。
上手くいかなかったらやり直したり、方向転換したりすればいい。それが嫌なんじゃ!と思う人もいるかもしれないけど、上手く行くこともあればそうじゃないこともあるのは自然なことで、その都度修正していく。それが人生かなって。
私も公に話してないだけで、上手くいかないことたっくさんあります。その度にズーンと落ち込んだり、「悔し~!」とか言いながらちょっぴり成長し、またチャレンジして、少しずつ自分の行きたいところに近づけている気がしています。
そう考えるとやっぱり全てに意味がある。だから行動を起こすのが大事。それが何かに、どこかに、必ず繋がっていくから。
その時は見えなくても、いつか振り返ってみたらすごい景色が広がっているかもしれない。
大屋夏南
1987年生まれのブラジル出身。17歳でモデルデビュー、数々の人気雑誌やファッションイベントに出演。
また、私服、美容情報など彼女のライフスタイルがいち早くチェックできるインスタグラム、YouTubeなどのソーシャルメディアはもちろん、スタイルブックや旅エッセイガイドを出版するなど幅広く活躍中。