ジョン・ハーシーの「Hiroshima」を題材にした初の劇映画 日米共同制作劇映画「WHAT DIVIDES US」制作決定

 原爆投下から80年、日本とアメリカのクリエイターが集結し、日米共同制作劇映画「WHAT DIVIDES US」(原題)の制作が決定。8月1日に発表されました。

 今作はジョン・ハーシーの「Hiroshima」を題材にした初の劇映画。世界に初めて原爆の真実を伝えた一人のアメリカ人と一人の日本人のヒューマンドラマとなっています。

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 「核兵器に基づく世界の体制とは何か」をあらためて世に問うため、制作されることになったという「WHAT DIVIDES US」。

 敵だった国の2人の男の間に生まれた思いがけない絆や悲劇とそれを乗り越える力、そして愛が描かれており、国の壁を超えて深い友情を築いたアメリカ人ジャーナリストのジョン・ハーシーと、広島の谷本清牧師が原爆の真実を暴こうと決意する人間ドラマとなっています。



 アメリカ政府や軍が広島と長崎の惨禍を秘匿する中、ジョン・ハーシーは大きなリスクを冒して広島に取材に入り、被爆者の声を世界に伝えようとします。

 軍部からの圧力の中、ニューヨーカー誌は存続をかけて1946年8月「Hiroshima」を掲載。原爆投下後の日本を詳細に描いたルポとなっており、広島の核兵器による惨禍を初めて知った世界は驚愕。戦後の核兵器に対する人々の考え方に大きな影響を及ぼしました。

 今作はジョン・ハーシーの「Hiroshima」を題材にした初の劇映画であると同時に、谷本清牧師の未発表の回想録にインスピレーションを受け、日本人の視点からも原爆の真実に迫っています。

 さらに厳しい情報統制下でジョン・ハーシーと谷本清牧師の2人が魂を削るような絶望の中、想像を絶する破壊を暴くために命をかけて伝えようとしたものは何か。原爆が人間に何をもたらしたのかを、比類のない深さで描いていきます。



 世界初の原子爆弾を開発し、「原爆の父」として知られる理論物理学者のロバート・オッペンハイマーの生涯を描いた映画「オッペンハイマー」。2023年にアメリカで公開されるとアカデミー賞を総なめにし、特に若い世代に核の時代への深い関心を呼び起こしました。

 「WHAT DIVIDES US」はその関心にこたえ、「オッペンハイマー」で語られなかった原爆の真の姿を描く、日本からのアンサーとなっています。

 プロデューサー陣は、アメリカからはジョン・ハーシーの孫で「Hiroshima」がテーマのドキュメンタリー「Hiroshima Revealed」でも知られる、映画プロデューサーのキャノン・ハーシーさんなどが参加。

 日本からは、元NHK で「龍馬伝」や「太陽の子」などで受賞歴多数のプロデューサー・土屋勝裕さんが参加。エグゼクティブ・プロデューサーには、8か月で被爆して「Hiroshima」にも登場した谷本家の近藤紘子さんなどが参画しています。

情報提供:UNITED PRODUCTIONS

Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024080105.html