日本時間8月11日(日付は以下同)、パリ五輪レスリング競技の男子フリースタイル65kg級決勝がシャン・ド・マルス・アリーナで行なわれ、日本代表の清岡幸大郎がラフマン・アモウザドハリリ(イラン)と対戦。10-3で勝利し、見事金メダルに輝いた。
試合後のインタビューで「ここまで支えてくださり、自分に関わって声を掛けてくださったみんなに、この金メダルだけでは返し切れないんですけど、ありがとうございましたという気持ちと、少しでもこういう結果で恩を返すことができたのかなと思います」と、周囲への感謝の気持ちを述べた清岡。
第1ピリオド残り30秒、グランド状態からの連続ローリングで10ポイント連取と、怒涛の攻めでゲームを決めたわけだが、「自分の持ち味で、あのポジションになれば絶対に勝つ自信があった。本当はあれで決め切るつもりだったんですけど、(第1ピリオドの)タイムアップになって、点数を見た時に10-1だった。後半開始から攻めてテクニカルスペリオリティーで勝つつもりだったけど、そこまで簡単な相手なわけがなく、なかなか勝ち切らせてくれなかった。けれど最初に気持ちで攻めてポイントを取ることができたので、それが後半にも生きたのかなと思います」と試合を振り返った。
観客席には幼なじみであり、10日に先立って金メダリストとなっていた櫻井つぐみも王権に駆けつけていた。「何としても勝たなきゃいけないという、先に(櫻井が)試合をすることは決まっていたので、『勝って俺にプレッシャーをかけてくれ』とつぐみにも伝えましたし、それがいい方向に力に変わって試合に臨むことができた。いい関係でここまで来て、2人で金メダルを獲ることができたので、この後は高知県でずっと教えてくださった(つぐみの父の)櫻井先生だったり、母親に金メダルをかけてあげたい」と語った。
2022年に亡くした父とともに、表彰台の頂点へ。「この後の表彰台では一番高いところからの景色を見せてあげられますし、一緒に高く上がった日の丸を見つめて、いろいろ会話したいと思います」と話した。
構成●THE DIGEST編集部
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