3連勝中の川崎に3発快勝。前半途中からペースを握られるも、横浜はなぜ後半に勢いを盛り返せたのか。指揮官が選手たちに伝えたハーフタイムの指示

[J1第27節]川崎 1-3 横浜/8月17日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
 
 横浜F・マリノスは8月17日、J1第27節で川崎フロンターレと敵地で対戦し、3-1で快勝した。

 テンポの良いパス回しで立ち上がりからリズムを掴んだ横浜は、13分にアンデルソン・ロペスがCKからのヘディングシュートで相手ゴールを脅かすなど、試合を優位に進める。

 しかし、飲水タイム後の25分あたりから、横浜はパスミスが目立つようになると、試合は徐々に川崎のペースに。横浜はカウンターからピンチを招く場面も何度かあったが、守護神ポープ・ウィリアムの好セーブでなんとか凌いだ。

 スコアレスで折り返した横浜は58分、先制に成功する。西村拓真がボックス内でファウルを受けて獲得したPKを、A・ロペスが冷静に沈めた。

 さらにその2分後、西村の強烈なミドルシュートで追加点を奪った横浜は、79分にも畠中槙之輔のゴールで3点差に。終盤は川崎の猛攻を受け、89分に1点を返されるが、そのまま逃げ切った横浜が、2試合ぶりの勝点3をゲットした。
【動画】西村拓真のスーパーミドル弾!
 試合後、ジョン・ハッチンソン監督は次のように振り返った。

「25分くらいまでは自分たちが(ボールを)握っていたが、前半の残りの20分はコントロールできない部分もあった。特にコントロールできなかったのは、トランジションの部分。それをハーフタイムに修正し、後半のスタートから良い入りができて、選手たちが良い結果を残してくれた。また次の試合に向けて準備していきたい」

 ハーフタイムの修正とは、具体的にどんな指示を伝えたのか。指揮官は「選手たちは決して気を抜いていたとか、トライをしていなかったとかではない」としつつ、こう続けた。

「サイドバックや中央のミッドフィルダーの選手たちのポジショニングだったり、(ボールの)失い方の部分の修正が必要だった。コミュニケーションも少し不足していて、プレスが遅れる場面もあったので、映像を見ながら話をした。

 マリノスがクラブとして何を求めて、このサッカーをやっているか。それをもう一度、選手たちに分かってもらうことも必要で、そこで大事になるのは、とにかくハードワークをすること。試合中にベンチから言うこともできるが、歓声が大きく、選手たちも集中していて伝えるのが難しかったため、ハーフタイムの時間を使って修正した」

 横浜は次節、セレッソ大阪と国立競技場で相まみえる。ハッチンソン監督のチームを勝利に導く手腕に改めて期待だ。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

【記事】「日本の夏はサッカーしちゃいけない」マリノスGKの発言に大きな反響…選手が言うことに意味があると本人も確信
 
【PHOTO】負けられない神奈川ダービーで大声援を轟かせた横浜F・マリノスサポーター!

【記事】「話にならない」内田篤人、海外移籍について若手の“姿勢”に物申す「行けば。どこでもいいじゃん」