湘南DF吉田新が自身初の“古巣”対決。柏ユースの同期とのマッチアップに「こういう機会はなかなかない。一緒にやれてよかった」

「楽しみだったし、絶対に負けたくなかっただけに…すごく悔しいです」

 小学5年生から高校3年生までの8年間を柏のアカデミーで過ごした湘南の吉田新が、プロ入り後初の“古巣”対決に臨んだ。

 8月17日に行なわれたJ1第27節の柏戦。3-5-2の左ウイングバックで先発した吉田は、高精度な左足のキックで好機を演出した。14分、3バックの左ストッパーに入った鈴木淳之介の縦パスからクロスを供給。ボックス内でフリーになっていた鈴木章斗が合わせたが、シュートは惜しくも枠の右にそれてしまった。

「章斗なら決めてほしかったですけどね(笑)。でも、後ろの淳之介が一枚剥がしてくれるので、自分は高いポジションでボールを受けられる。最近の狙いが出た、良い形だったのかなと。あとは自分のクロスの質を、もっと上げていければ」

 19分にも茨田陽生とのワンツーで抜け出してから左足でクロス。ルキアンのヘディングシュートはバーの上を越えたが、立て続けに自らの武器でチャンスを生み出した。
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 45+2分には、ルキアンがペナルティアーク付近で獲得したFKのキッカーを担当。吉田は先日、JFA公認S級コーチのライセンス取得のために、湘南の活動に参加していた中村俊輔氏から指導を受けていたこともあり、普段以上の意気込みを持ってシュートを放ち、ボールは枠をとらえたが、惜しくも相手GKのセーブに阻まれた。

「FKは(中村)俊輔さんから教わって、良いイメージがありましたが、コースが甘かった。もう少し角に蹴れていれば、入ったんじゃないかと。決めていれば、これからが全然違ったと思うので…決めたかったです。まだチャンスはあるはずなので、練習して精度を高めます」

 また、左サイドでマッチアップした、柏の右サイドハーフの山田雄士は同じ2000年生まれで、柏のアカデミー時代の同期だ。試合後にユニホームも交換したかつてのチームメイトとの対戦が、吉田にとって大きな刺激となった。

「試合前には『バチバチやろうぜ』と、試合後も『こういう機会はなかなかない。一緒にやれてよかったよ』と話しました。勝てなかった悔しさも大きいですが、楽しかったですね」

 試合は1-2で敗れ、悔しい結果となったが、吉田にとっては思い出深い一戦にもなった。

取材・文●岩澤凪冴(サッカーダイジェスト編集部)

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