みなさま、予知夢を見たことはありますか?
先日オカルトバーでKさんという女性と知り合ったのですが、今日はこのKさんのおばあちゃんのお話をご紹介します。
このエピソードは実話なのですが、少し怖くも切なくて興味深いものでした。それでは、はじめますね……。
※ちょっとだけ怪談要素がありますので、苦手な方はご注意ください。
おばあちゃんの予知夢
Kさんのおばあちゃんは予知夢を見ることで有名だった。
おばあちゃんは突拍子もなく「(親戚の子の)○○は妊娠したのかね?」とか「今日は○○○でお祭りがあるのか?」などと言い出す。
そしてそれは全部当たる。「なんで分かったん?」と聞くと、いつも「夢でみたんだ」と話していた。
おばあちゃんは、Kさんの叔母さん叔父さんと一緒に3人でマンションで暮らしていた。
Kさんがおばあちゃんのマンションに遊びにいったある日の朝、突然おばあちゃんが「○○が死ぬ夢をみたよ」と言った。
Kさんは驚き、「えー……縁起わるっ!」と思いつつ、○○さんが誰か分からなかったので、叔母さんに「おばあちゃんがこんなん言ってたで。誰なんこれ?」と聞いてみた。「あー遠い親戚や。あんたの知らん人やわ。にしても縁起悪いな」と叔母さんは答え、笑っていた。
その日は「ただ縁起の悪い夢をみただけ」と誰も気にとめていなかったが、次の日「○○さんが亡くなった」という知らせを受けた。
そして年月が過ぎ、Kさんはおばあちゃんの家に引っ越し一緒に暮らすことになった。
ある日、おばあちゃんはベランダをウロウロし、誰もいない空中に向かって話かけていた。
確かに最近少しボケてきてはいたが、普段は徘徊などは決してしないのでKさんは気になった。
「どしたん?」と声をかけると、おばあちゃんは「Kちゃん、お菓子はないか?」と聞いてきた。
普段お菓子を食べない家だったので、Kさんは「ないよ。なんでなん?」と答えた。
するとおばあちゃんは「『ぼく』が来とるんや!」と言った。
Kさんは「ぼくって誰!?」と驚く。
おばあちゃんは精神安定剤を毎日飲んでいたこともあり、Kさんは「薬の飲む量を間違えてしまってパニックになってるのかな?」と思った。
ベランダでおばあちゃんが見えない「ぼく」と話し続けるのを見て、「ぼくってだれやねん」と気になったものの、バイトの時間になったのでKさんは出かけた。
バイトが終わり帰宅すると、おばあちゃんは誰もいないベランダでまだ「ぼく」と話をしていた。
そして再び「お菓子はないか?」と聞いてきた。
Kさんは叔母さんに「おばあちゃんまだベランダで独り言喋ってるよ」と報告し、もう1つの違うバイトの時間になったので出かけた。
帰宅すると、今度はおばあちゃんはベランダにはおらず、室内で1人静かにしていたので、Kさんは「落ち着いたんや」と安心した。
次の日同じマンションの下の階に住む小さな男の子が急死したという知らせを受けた。
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photo by Alban_Gogh via pixabay
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(執筆者: ゆずくん)