9月に北中米ワールドカップのアジア最終予選を戦う森保ジャパン。招集されたメンバー27名の中で“サプライズ”と言えば、FC町田ゼルビアのDF望月ヘンリー海輝だ。
彼のプレーをリーグ戦で初めて観たのは、今年4月21日に開催されたアウェーのFC東京戦。この大卒ルーキーがJ1リーグで初スタメンを飾った試合だ。4-4-2システムの右サイドバックを担った望月は激しい上下動で攻守に貢献。1-1で迎えた25分には、鋭い抜け出しからのクロスで、オ・セフンの決勝ゴールをお膳立てした。
このプレーを振り返って、ベテランの昌子源は以下のコメントをしていた。
「あのアシストも、(スピードがある)彼だから間に合ったようなもの。あれを自信としてプラスにできたら一層伸びると思います」
天性のスピードと優れたフィジカルを備えた望月は申し分のない才能を持ち合わせている。だから、期待の裏返しとして昌子は「常日頃、練習から彼には厳しく言っていた」そうだ。
「彼は優しい性格をしているので、根性を叩き直そうと思って。本当に普段から特別厳しく言っています。それでも、めげずにしっかりと練習に取り組んでいます」
そう話す昌子と同じく、町田の黒田剛監督も「優しすぎるところがあって、球際での争いで後手に回ることがある」と望月の“弱点”を指摘していた。ただ、監督や先輩からのアドバイスにしっかりと耳を傾け、スタメンに定着した後半戦は逞しさを増した感がある。
守備はやや不安定も、攻撃に絡んだ時の迫力は十分。A代表でも天性のスピードとバネを見せつけてほしい。
文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)
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