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9月6日に放送されたNHK連続テレビ小説『虎に翼』で、主人公・佐田寅子(伊藤沙莉)も担当した“原爆裁判”が結審した。約4分に及んだ判決文の内容が反響を呼んでいる。
ドラマは、日本初の女性弁護士で、後に裁判官を務めた三淵嘉子さんをモデルとしたオリジナルストーリー。女性の扱いに関する「なぜ?」と向き合う寅子の生涯を応援する声が多い。
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6日に放送された第115回では、原告が国に対する損害賠償を求めた原爆裁判が8年の月日を経て、ついに結審。原告側は敗訴したが、寅子は「請求棄却のひとことで終わらせてはいけない」として、裁判長へ判決文に加筆することを提案する。
当時の民事裁判としては異例の主文後回しの上、人々の心に寄り添うような判決文が読み上げられた。
判決文の内容は、原爆被害の甚大なことは一般災害の比ではなく、国際法違反と認めながらにして、請求棄却となった理由を説明したものだった。
🐯 #トラつばプレイバック 🪽
昭和38年12月、原爆裁判判決の日。
主文を後に回し、先に判決理由を読み上げる汐見。
これは当時、民事裁判では異例のことでした…。判決の続きは🔜https://t.co/CtwiYTx20h#虎に翼#伊藤沙莉 #土居志央梨 #戸塚純貴 #平埜生成 #趙珉和 #高橋努 #井上拓哉 #川島潤哉 pic.twitter.com/2tq3ntHjRA
— 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_nhk) September 5, 2024
「息止めて見てた」「相当異例なのでしょうね…」
「作中で読み上げられた判決文は、実際のものとほぼ同じ。朝ドラ放送時間15分のうち約3分の1にあたる4分を費やすほど重要なシーンとなりました。裁判は合議制なので、寅子がどの部分を加筆したのかは明かされないものの、苦しんでいる人を無視できないとの思いが存分に反映されたものになったでしょう」(ドラマライター)
この神回に視聴者からは《敗訴は敗訴だけど、それでも判決理由に血が通ってた》《原爆判決のシーン、すごい迫力だった。息止めて見てた》《今でも「主文後回し」にはハッとするので、昭和30年代だと、相当異例なのでしょうね…》などの反響が続出。放送後、Xでは「主文後回し」がトレンド入りを果たした。
モデルとなった三淵さんのキャリアにとって、大きな出来事である原爆裁判。簡単なテーマではないものの、それを実際の判決文を用いて正面から描こうとしたスタッフに拍手を送りたい。