今年3月に解散した元お笑いコンビ・ANZEN漫才のあらぽん(38歳)が、「ABEMAエンタメ」(ABEMA)のインタビューに答え、コンビ解散の経緯をメディア初告白した。
2009年に結成したお笑いコンビ・ANZEN漫才は、同じ保育園に通っていたあらぽんとみやぞんの幼なじみコンビ。今年3月にコンビを解散すると、みやぞんは事務所から独立し、フリーとしてテレビ番組などで活躍している。その一方で、あらぽんは「芸人としての仕事は、今はほぼない。去年まではゴールデンウィークはめちゃくちゃ働いていたのに、今年はフルで空いていた」と告白。そして「ショッピングモールに行くと、芸人が営業の仕事をしている。その時に『お客さんにバレたくねー』と思った。電車で中吊り広告でみやぞんの名前を見かけた時も、『あらぽんがみやぞんの広告を見てる』と、周りの人から思われたくないと感じた」と、現在の胸中を赤裸々に吐露した。
そんなあらぽんは新たな表現活動をスタート。「コンビ解散を伝えた日から、ひょうたんを使ったアートを始めた。そこからずっと作り続けている」と語り、今年8月には“ひょうたんアート”の作品を集めた個展を初開催した。会場に番組のカメラが潜入すると、芸人仲間や学生時代の友人たちの力を借りながら設営、会場には元放送作家の鈴木おさむ氏や、お笑いタレントのビビる大木ら恩人たち、昔からのファンが姿を見せるなど、あらぽんの元には絶えず人が集まる姿があった。
また、あらぽんが「ANZEN漫才解散の経緯」をメディア初告白する一幕も。まずは年間250本ほどの仕事があった人気絶頂期の最高月収を「ちょっとにごしてもいいですか? 650万“ひょうたん”くらいは、僕でもいただいていた時があった」と表現。その上で「当時は天狗になっていて、家賃24万円のタワマンに住んでいた」と苦笑いを浮かべた。
しかし、その頃のコンビの関係については「コンビの仕事が減って、相方と会わなくなった。半月顔を合わさないこともあった。そうなると、マネージャーを通して間接的に話すようになり、気づいたらあまり喋らなくなっていった。相方に疲労が見えると、『今これを話さない方がいいのかな』と気を遣いすぎることもあった。ネタを作っても練習ができないから全部作り損になった。『作ってもどうせできないもんな』と心が折れたりした」と振り返った。
また、「みやぞんがいないと何もできないところをどうにかしたくて、もがいていた。いろんなものに手を出しすぎて、結局実らない期間があった。焦っていた」と、“じゃない方”芸人の葛藤を吐露。
さらには「みやぞんだけ『天才てれびくん』の収録が始まった。それが土日の収録で営業仕事が入らなくなったし、これまでお笑いコンビで起用されている番組だったから、『俺は出られないんだ…』という気持ちが大きかった。当時娘は2歳とはいえ、パパの隣にいつも誰がいるかはなんとなく認識している。『なんでパパいないの?』と子どもに聞かれたら、なんて言えばいいんだろう?子どもは“じゃない方”なんて理解できないのに…と思っていた」と苦悩を明かした。
そして、解散の経緯については「何年も前にみやぞんから独立する話は聞いていた。『コンビで独立するの?』と聞いたけど、そうではないという返しをされたと思う。コンビ歴は20年超えていたが、『僕が想像していたコンビとは違うな』と引っかかった。コンビという気持ちがそこまでないのであれば、お互いに離れた方がいいなと思い、僕から解散の提案をした」と初告白。
コンビ最後の日には「『今日で終わりなんで、ありがとね』と、お互いに言ったのを覚えている」と回想した。
再びみやぞんさんと漫才をする可能性について、あらぽんは「また面白いものをコンビの時みたいな感じで作れるかって言ったら、それはできないと思う。お互い気を遣うと思うし、言えることも制限されている。白黒はっきりさせた会話ができる人と漫才をやりたい気持ちが今はあります」と語った。