小学館の幼児向け雑誌「幼稚園」10・11月号の付録「AEDたいけんセット」が、大きな話題になっている。
付録の「おやこで! AEDたいけんセット」は医療機器メーカー・日本光電とコラボした、本物そっくりの紙の組み立てキット。本体にウレタン製のヒモを取り付け、音声ユニットに電池を入れると完成だ。使い方は本物のAEDそっくりで、30秒の音声ガイダンスを聞きながら、電極パッドを身体のポスターに貼ったり、電気ショックのボタンを押したりして、AEDを体感することができる。また心臓を模したハートマークを押すことで、胸骨圧迫(心臓マッサージ)の練習もできる。
実際の緊急時に幼児が実物のAEDを使用するケースはないだろうが、親子で操作を擬似体験することで、命の大切さを考えるきっかけになるのは間違いないだろう。
SNSでは、ずっと昼寝をしていっこうに起きる気配を見せないお父さんに、子どもが付録のAEDを使って“心肺蘇生”したという報告があるなど、大反響を呼んでいる。
「大人でもAEDを使用した経験のある人は少なく、付録を使って試してみたいという人が相次いでいます。もっとも、『幼稚園』10・11月号はAmazonでも売り切れており、メルカリでは定価1390円が、2000~3000円で大量に出品されています。実際、オジサン世代は店頭で幼児向け雑誌を見つけても、なんとなく買いづらさがあるようで、わざわざ転売品を購入する人も少なくないようです」(情報誌編集者)
日本光電では心肺蘇生とAEDの使い方を体験できる講習会を定期的に開催している。付録をきっかけに興味を持った人は、一度体験してみるといいだろう。女性に配慮した使い方に関しても、知見が得られるのではないだろうか。
(ケン高田)