トレンドを取り入れて進化していく給食


再現された1960年代の学校給食の一例 左上から時計回りに、瓶入りの牛乳、みつまめ、ポテトサラダ、鯨の竜田揚げと千切りキャベツ、きな粉をまぶした揚げパン / credit:wikipedia

1954年に学校給食法が制定され、小学校における給食が児童の健全な発達や食生活の改善に資することが国家的な目標となりました。

1960年には、文部省から学校給食に従事する職員の定数確保や地方公務員としての身分保障が通知され、学校栄養士の配置も制度化されたのです。

また、学校給食の食事内容に関する通知により、直営方式で全校児童に給食が提供される体制が整ったのです。

やがて1976年には米飯給食が導入され、当時問題となっていた米の過剰生産が反映されました。

さらに時代が進むと、従来のメニューが提供されるだけではなく、パンをクロワッサンに、汁物をトムヤムクンやボルシチにするなど、普通の家庭では見かけないメニューが出されることも増えてきました。

これらは食育の一つとして捉えられており、様々な地域の料理を食べることによって世界の食文化を学ぶという目的があります。

またアレルギーに関する理解が高まったこともあり、アレルギーを持っている児童に対応した特別食を作ることもありました。

 

学校給食は時代によって進化を遂げながらも、令和の時代まで続いていきました。

このようなこともあり、学校給食は世代を超えた共通の話題として今でも話されることが多いです。

参考文献

旭川市立大学リポジトリ (nii.ac.jp)
https://aulib.repo.nii.ac.jp/records/993

ライター

華盛頓: 華盛頓(はなもりとみ)です。大学では経済史や経済地理学、政治経済学などについて学んできました。本サイトでは歴史系を中心に執筆していきます。趣味は旅行全般で、神社仏閣から景勝地、博物館などを中心に観光するのが好きです。

編集者

海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。