米メディア『FanSided』が9月17日の記事で、ロサンゼルス・エンジェルスのマイク・トラウトに移籍を推奨した。トラウトは今年4月29日に左膝半月板を負傷。5月3日に手術を行なった。その後、リハビリの仕上げ段階となった7月23日にマイナーの試合に出場したものの、あらためて同じ箇所を痛めてしまい、ふたたび手術。今シーズンの復帰は絶望となった。
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盗塁王1回(2012年)、打点王1回(14年)、MVPにも3度(14、16、19年)に輝きながら、近年のトラウトは毎年のように故障欠場。新型コロナウイルスの影響で60試合に短縮された20年こそ53試合に出場したものの、通常の162試合制に戻った21年には36試合、22年は119試合、23年は82試合とフル稼働できていない。24年も29試合の出場にとどまった。
そんなトラウトに対しては、14年を最後にプレーオフに進出していないエンジェルスからの移籍を望む声が、数年前から米メディアやファンの間で飛び交っていた。今回の『FanSided』の記事も同じような趣旨だった。
「出場すればいまでもMLBトップクラスの選手だが、近年は出場の機会があまりない。そんなトラウトを救えるのはただ1チームだけ。ショウヘイ・オオタニの6年間を無駄にできるエンジェルスではない。エンジェルスは球界で最も経営が最悪なチームのひとつ。トラウトは右翼手やDHへの転向を示唆したが、それ以上にトレード移籍を考えるべきだ。それは関係者全員にとっての利益となるだろう」
トラウトはエンジェルスとの契約が6年残っており、報酬は毎年3545万ドル(約50億円)。「エンジェルスも法外な金額を支払うことに乗り気ではないだろうし、トラウト本人もポストシーズンの栄誉を掴みたければ、場所を変える必要がある」とし、移籍先については「ドジャースは資金に困ることはないし、NYの2チームはつねに注目選手を探している」と球界を代表する球団名を列挙した。
しかし、移籍先の本命はドジャースでもニューヨーク・ヤンキースでもニューヨーク・メッツでもないという。「トラウトがロサンゼルス以上に愛する街があるとすれば、故郷のフィラデルフィアしかない」として、フィラデルフィア・フィリーズを挙げた。
「フィリーズなら、トラウトの守備の負担を軽減してくれるメンバーがいるし、ブライス・ハーパー、トレイ・ターナー、アレック・ボームらとともに、ダイナミックな打線を構築できる。財政的な問題があるにせよ、フィラデルフィア以上に説得力のあるチームはない。フィリーズとしても見逃せないだろうし、少なくとも、そうあるべきだ」
トラウトのフィリーズへの移籍は数年前から噂され続けている。契約にノートレード条項が含まれているため、移籍交渉はトラウト本人が決断しない限り前に進まない。はたしてトラウトは、この先もエンジェルスに身を置き続けるのか、それとも故郷の球団でプレーオフを狙うのか。米メディアやファンは明らかに移籍を望んでいる。
構成●THE DIGEST編集部
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