9月になり株価が冴えない。7月に4万2000円を超えた日経平均は、8月5日に暴落して3万1000円台の底を打つと、その後は持ち直したものの4万円には遠く及ばず。ここのところはずっと3万6000円~3万7000円台だ。

「9月はほぼ続落続き。一時は140円辺りまで進んだ円高進行で、売りが先行しているといった状況です。敬老の日の3連休が明けた17日も一時は750円も下げる局面があり、18日にはさすがに反発して上げましたが、それでも一時は前日比400円を下げるなどモヤモヤとした雰囲気で、投資家もなかなか動きにくい状況が続いています」(経済ジャーナリスト)

 そんなどうもパッとしない状況の中、一部で言われているのが「石破売り」というやつだ。自民党総裁選が12日に告示され9人の候補者が立ちいよいよ本格的な論戦がスタート。しかし各マスコミが事前調査を公表したところ、石破茂氏、小泉進次郎氏、高市早苗氏の優勢が伝えられるや、金融所得課税に積極的な発言を行った石破氏に外国人投資家が嫌気をさし、日本株を売っているとの見方だ。

「もともと世間では人気者の石破氏は、議員からは嫌われいつまでたっても総理になれなかった。金融所得課税に積極的な発言をしたことで、外国人投資家ならずともマーケット関係者からは警戒をもって見られ、そこでも嫌われ者になっています。16日には石川県金沢市で9候補者による討論会が行われましたが、そこでの論戦で進次郎氏は苦戦。やはりポエマーとの馬脚を現しました。となると注目されるのは石破氏なわけですが、そこでの応対のマズさもあって、余計に株価が振るわないのではないかと見られているわけです」(同)

「万年次点」の汚名を今度こそ返上しようという石破氏の言論も、どうもいつもの切れがない。失言を恐れるあまり、いつまでたっても回答が得られないその語りに、「進次郎構文」ならぬ「石破構文」が揶揄されているのだ。

 SNSで失笑を買っている石破構文の特徴としては、何かを質問された際、「それはどうあるべきなのか」、「それはどういう意味なのか」、「本当にそれでいいのか」などと半ば自問自答を繰り返し、挙げ句には最後まで決して質問への回答をしない。そのため、口調をゆっくりと、詩を朗読するように語れば「これで今日からあなたも石破茂に」などと揶揄されているのだ。

 石破氏が総裁になった暁には、いつもの切れ味を取り戻してほしいものだが。

猫間滋

【写真ギャラリー】大きなサイズで見る