「マドリーやバルセロナが視察を繰り返す」18歳の超逸材。ロナウジーニョのサッカースクールで育まれたCBに脚光が!【現地発】

 2024年7月以降、ブラジルのメディアが「近年で出色の若手CB」と評し、「レアル・マドリー、バルセロナを含むスペイン、イングランド、ドイツなどの欧州クラブが視察を繰り返し、強い興味を示している」と伝える18歳がいる。
 
 ヴィトール・レイス(パルメイラス)。細身だがスピードがあり、状況判断が的確で、ポジショニングが秀逸。空中戦に強く、足下の技術も高い。常に冷静沈着で、ミスが少ない。ブラジル代表のCBマルキーニョス(パリSG)を彷彿とさせるプレースタイルで、アベル・フェレイラ監督は「順調に成長すれば、近い将来のセレソン入りは間違いない」と太鼓判を押す。
 
 サンパウロ郊外の出身。元ブラジル代表MFロナウジーニョが運営するサッカースクールでボールを蹴り始め、10歳でパルメイラスのアカデミーのテストを受けて合格した。
 
 22年、16歳ながらU-17チームの主将として国内リーグ、カップ戦、州選手権の優勝カップを掲げた。翌23年にはブラジルU-17代表に選出され、この年の末にペルーで開催されたU-17ワールドカップでチームの5試合すべてにフル出場して1得点を挙げている。
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 今年6月26日、ブラジル全国リーグのフォルタレーザ戦の後半に初出場すると、7月1日のコリンチャンスとのダービーマッチで初先発。守備面でほぼ完璧なプレーを見せたばかりか、右CKを頭で叩き込んで初ゴールもマークし、サポーターを狂喜させた。以来、レギュラーとして起用されていて、9月初めの時点でカップ戦を含め公式戦14試合に出場して2得点を挙げている。
 
 8月末には、スイスのフットボール調査機関から「21歳以下の南米最優秀CB」に選出された。
 
 パルメイラスの会長は「もっと経験を積み、さらに成長してほしい。今年中の移籍はない」と言明したが、近い将来の欧州クラブ移籍は確実と見られている。
 
文●沢田啓明
 
【著者プロフィール】
1986年にブラジル・サンパウロへ移り住み、以後、ブラジルと南米のフットボールを追い続けている。日本のフットボール専門誌、スポーツ紙、一般紙、ウェブサイトなどに寄稿しており、著書に『マラカナンの悲劇』、『情熱のブラジルサッカー』などがある。1955年、山口県出身。 

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