F1シンガポールGPフリー走行が現地9月21日から始まり、RBの角田裕毅は上位に食い込む好タイムを記録した。後半戦に入り苦しいレースが続くなかで上々のスタートを切った日本人ドライバーに対して、レッドブルグループの重鎮も驚きを隠せないようだ。
【画像】世界を舞台に活躍する日本人F1ドライバー、角田裕毅のオフの表情を大特集! 後半戦3レースを戦って未だポイント無しのRB。アゼルバイジャンGPではフロアのアップデートを投入し入賞を狙ったが、角田が他車との接触でリタイアを喫するなど運に恵まれなかった。
市街地コース2連戦の最終週を迎えたRBは前回バクーで投入したアップデートを引き続き採用。フリー走行1回目で26周回をこなした角田は首位シャルル・ルクレール(フェラーリ)から0.500秒落ちの全体5番手タイムにつけ、チームメイトのダニエル・リカルドも7番手タイムを記録。予選、決勝に近い時刻に行なわれた2回目で角田は全ドライバー最多タイの28周を走り、首位ランド・ノリス(マクラーレン)から0.741秒落ちの4番手タイムを叩き出した。リカルドも6番手タイムとマシンのアップデートが機能し、低速区間で速さを見せていた。
専門メディア『Motorsport.com』によると、この角田の走りに驚いたのがレッドブルのヘルムート・マルコ博士。「RBのマシンはバンプや縁石をかなり上手く乗り越え、角田裕毅はロングランでレッドブル・レーシングのドライバーよりも速いことを示した。特にバクー(でアップデートを投入した)後は、このレースに新しいパーツを全く持ち込まなかった。どうなるか見届けるしかない。裕毅はハードタイヤで信じられないほど速かった。どうしてそんなことが可能か分からない」と語った。
角田も走行後、「ポジティブな一日だったし、全体的にはいい感じ。もちろん、これはフリー走行だし、明日以降は一部のライバルがペースを上げると思いますが、同時に、僕達には改善点がいくつかあるので、集中を保つ必要がある。いつも以上に予選を楽しみにしている」と話し、パフォーマンスに満足した様子だった。
構成●THE DIGEST編集部
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