まなせゆうな (C)週刊実話Web

新体操選手からスカウトされてグラビアアイドルへ。その後、プロレスラーに転身した、まなせゆうな。体重は2.5倍ほどに増えて見た目がパワーアップしたことで「ぽっちゃり女子プロレス」の旗揚げに参加し、目の肥えたプロレスファンも味方につけた。

男性ファンだけでなく、生きざまに共感した女性ファンも急増して、今や“デカ女ブーム”という言葉まで生まれているのだという。そんな彼女の素顔とは…?

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――新体操をされていたので、プロレスに必要な身体能力はあったと思うのですが、その間にグラビアアイドル時代が挟まっているのがユニークですね。

まなせ「新体操は3歳から始めて、小学6年間、関東1位でした。16歳で膝を負傷して選手を断念、その後は母校でコーチをしていました。グラビアを始めたのは17歳の頃です」

――選手時代は32キロしかなかったとか? 

まなせ「 「『しか』というか、それ以下でないとダメだったんです。中学生になっても生理がこなくて、一時期34キロになったときは『私はもうデブだ』と思っていたくらい(笑)。
ケガをして新体操を辞めようと思っていたときに𠮷野家と一蘭でアルバイトをしていたら、賄い食でみるみる体重が増え、その頃に『グラビアをやりませんか』とスカウトされたんです」

――でも、芸能活動も色々ある中で、水着になるグラビアに抵抗はなかった?

まなせ「新体操の“制服”はレオタードですから。また、私の地元は稲毛海岸に近いので、水着でいることには全然抵抗がなかったんです。それに、芸能と言えばAKBみたいにファンの人と握手することかなと思っていて、『私も握手がしたいです』と言ったら、グラビアになりました」

――なるほど。

まなせ「ただ、当時のグラビア界はゆうこりんみたいに細くて華奢な子が全盛で、『ぽっちゃりや(身長が)大きいのはダメ』みたいな感じがあって…。あんまり売れませんでした」

リングデビューは前途多難…

まなせゆうな

まなせが所属していたのは俳優主体の事務所だったため、舞台にも出演。映画『チャーリーズ・エンジェル』のキャメロン・ディアスに憧れてアクションの勉強もしていたところ、プロレスラー役で映画に誘われたのがきっかけでプロレス団体・スターダムへ入門を果たす。2013年、26歳でプロテストに合格。だが、リングデビューは順風満帆とはいかなかった…。

まなせ「ちょうど、愛川ゆず季さんが引退した翌年だったんです。そこで、“2代目グラレスラー”(=グラドルとして活躍しながらプロレスラーとしての活動も行う人のこと)というキャッチフレーズを付けていただいたのですが、彼女のファンなどから叩かれまくりました(笑)」 

――その後、いくつかの団体を移籍し、2017年にはグラビアアイドルとしてミス東スポにもなっている。その頃はどんなプロレスを目指していたんでしょう?

まなせ「女子プロレスの団体にもいたのですが、そこでは定番の『ヘア投げ(相手の髪の毛を掴んで投げること)』や華麗な技がウケるんですけど、私はそういうキャラクターじゃないなと悩んでいました。
そんなときに、現在所属しているガンバレ☆プロレス(ガンプロ)からオファーを受けたんです。企画イベントで行う『ぽっちゃり女子プロレス(ぽちゃじょ)』への出場依頼でした。主催はガンプロの今成夢人さん。ぽっちゃり女子が大好きな方で、私とのシングルマッチだったんです」

――ある意味、バラエティー的な企画?

まなせ「いえ、ガチ対決です。対男性ですから華麗なプロレスなんてできっこないので、自分の体全部を武器にして立ち向かうしかありませんでした。
その体験が、『ありのままの自分を見せるプロレス=パワーとサイズを生かしたプロレス』でいいんだ、という気持ちにさせてくれました。ぽちゃじょによって『体が大きいことは悪いことじゃない』と初めて思えたんです」

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「#デカ女ブーム」がトレンド入り

――まなせさんの活躍もあるのか、最近Xでは「#デカ女ブーム」というワードが話題になった。長身だったりぽっちゃり女子が好き、という男性が増えている、ということでしょうか。

まなせ「私、その言葉に反応して写真付きで『呼びましたか?』とポストしたんです。そしたら、ものすごい反響で表示回数が100万を超えました。フォロワーも5000人以上増えたんですよ。デカい女性がポジティブな意味で使われていたのが嬉しくて…」

――そういえば、プラスサイズモデルというのも始めたそうですね。

まなせ「デカ女の悩みとしては、服も下着もサイズがなくて困ってるんです。これまでは海外通販で買っていましたが、ドイツに行ったときに私のサイズが普通にお店に置いてあって、泣いちゃいました。
そんなこともあり、日頃の悩みなどをSNSで発信していたところ、洋服のメーカーさんから『広告に出ませんか』とお誘いを受けました。これまでは、太った女性の洋服と言えばふわふわの可愛いものか、母性とか癒やしのイメージ。でも、力強さとかゴージャスな感じがあってもいいんじゃないかと思うんです」

――選手としての目標はどの辺に置いていますか?

まなせ「先日、念願だった個人タイトル(第2代KITSUNE世界王者)が獲れたのですが、私は『プロレスを通して世の中を変えたい』とも思っているので、何歳までやるとか、そういう常識的なことに縛られず自分で限界は決めないようにしたいと考えています」

まなせゆうな 
1987年11月11日生まれ。千葉県千葉市出身。T170、B109・W86・H106センチ。80キロ。2020年よりガンバレ☆プロレス所属。8月には初の海外遠征を経験。ぽっちゃり下着メーカー『Glamour Princess』公式アンバサダー。