ロサンゼルス・レイカーズはレブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスという強力デュオを擁しながら、昨季はプレーオフ1回戦で敗退となった。“キング”ことレブロンも今年12月で40歳と引退の時が徐々に近づくなかで、元NBA選手のリチャード・ジェファーソンは、過度の期待がかけられていると感じているようだ。
レイカーズは2018年夏にレブロンがフリーエージェントで加入し、翌19年にトレードでデイビスを獲得。トップスター2人のデュオが完成し、同シーズンに10年ぶり17回目の優勝を果たした。
しかし、以降は補強が上手く進まず、2022年はプレーオフにすら進めず。直近2年間はディアジェロ・ラッセルや八村塁の加入でやや盛り返したものの、プレーオフではニコラ・ヨキッチを擁するデンバー・ナゲッツに連続で敗れている。
迎えた今夏、チームはレブロンと2年総額1億400万ドル(約149億円)で再契約。昨季平均24.7点をあげたデイビスのほか、平均18.0点のラッセル、15.9点のオースティン・リーブス、13.6点の八村ら既存戦力に加え、レブロンの息子ブロニー・ジェームズをドラフト全体55位指名で獲得するなど、注目度は高い。
しかし、元NBA選手のジェファーソンは『ESPN』の番組「NBA TODAY」に出演した際、レイカーズは名門チームであること、そしてスーパースターがいるがゆえにバイアスがかかっているとの見解を示した。
「我々はレブロンやレイカーズに対してプレッシャーをかけすぎている。私は2001年にNBA入りしたが、マイケル・ジョーダンがその状況だった。今のレイカーズの状況は、当時ジョーダンにウィザーズで優勝するために何が必要かと尋ねることと似ている」
ジェファーソンが引き合いに出したのは、ジョーダンが38歳で2度目の現役復帰を果たしたワシントン・ウィザーズ時代だ。ジョーダンは3年ぶりに復帰した2001-02シーズンに平均22.9点、02-03シーズンには全82試合に出場して平均20.0点を記録したが、シカゴ・ブルズで2度の3連覇を成し遂げた全盛期と比べると衰えは否めず、プレーオフにも手が届かなかった。
ジェファーソンは、「ジョーダンにはアンソニー・デイビスがいなかった。ただ結局のところ、レイカーズも不完全なチーム、不完全なロスターだ。彼らには(優勝を狙えるような)選手が足りないんだ」と言及。当時のウィザーズよりも恵まれているレイカーズでさえ、ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウン、クリスタプス・ポルジンギス、ドリュー・ホリデー、デリック・ホワイトとタレントを揃え、昨季18度目の頂点に立ったボストン・セルティックスに比べると、戦力は足りないとの見解を示した。
「ディフェンディングチャンピオンのセルティックスを見てみろ。レイカーズがボストンのレベルに辿り着くには、オールスター級の選手が3人足りない。オールスター級が3人だ!レイカーズはそれくらいチャンピオンとは差がある場所にいる」
レブロン&デイビス体制のタイムリミットも近づいてきているなかで、レイカーズは来たる新シーズンに結果を残せるだろうか。
構成●ダンクシュート編集部