日本人右腕がまたもアクシデントに見舞われ、公式戦復帰が遠のく事態となった。
左足ふくらはぎを痛め、負傷者リスト入りしていたニューヨーク・メッツの千賀滉大がマイナーでのゲームに登板した際、右上腕三頭筋の張りを訴えたと現地メディアが報じた。そしてこれにより、レギュラーシーズン中での復帰が絶望的になったことを、メッツのカルロス・メンドーサ監督が明かしている。
米紙『NEW YORK POST』は現地時間9月22日、公式サイト上で千賀の状況について詳しく伝えるトピックを配信した。メンドーサ監督によると、千賀は上腕三頭筋の張りによりマイナーでの登板を15球しか投げることができず、「今週中にメッツで限定的に復帰する可能性はなくなった」と肩を落とした。
今季、スプリングキャンプから右肩の故障に悩まされてきた千賀は、7月26日のアトランタ・ブレーブス戦でようやく初登板に漕ぎつけるも、そのゲーム中に左足ふくらはぎを負傷。再び戦列を離れることとなった。その後、およそ2か月のリハビリを進めてきた右腕は今月21日のマイナー登板を経て、ミルウォーキー・ブルワーズとのシーズン最終戦で短いイニングでの登板プランが報じられていたが、これが白紙となってしまった。
同メディアは今後のプランについて、「千賀は投球を続けるが、復帰までの具体的なスケジュールは決まっておらず、メッツが10月のオプションとして彼を考慮するかどうかは不明である」と説明。現時点では、メッツがポストシーズン(PS)進出を果たした場合も千賀の出場は困難だとみている。
また、記事の中ではメンドーサ監督が千賀について語ったコメントが掲載されている。「千賀にとっては辛い1年だった。彼は毎回、登板するために全力を尽くしているが、常に何かしらの問題を抱えている。これが深刻なものではないことを願うばかりだが、試合に戻るには少し時間がかかるだろう」と見立てており、日本人右腕への想いを吐露している。
ほかにも、「すべてのステップをクリアするまでは、彼をメジャーの試合に出すことはしない」とも明かし、復帰時期は未定。登板がさらに遠ざかることを示唆している。
メッツは現在、リーグ上位3チームに与えられるワイルドカード争いで出場圏内につけているが、4位のブレーブスとは2ゲーム差の僅差。熾烈な出場切符争いを演じており、PS進出の行方は最後まで予断を許さない状況だ。ゆえに、プレーオフ進出の可能性をチームは残すものの、千賀の復帰に関してはより慎重な判断が必要となることは言うまでもない。
昨年はメジャー1年目ながら12勝(7敗)を挙げた千賀。先発ローテを最後まで守り抜いたことで首脳陣からの信頼は厚く、今季は先発陣のエースとしての期待が寄せられていたが、最後まで故障に苦しめられる苦難のシーズンとなった。
構成●THE DIGEST編集部
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