“痛みの感じ方”は、男性と女性で大きく異なるという。
ここ数十年の研究を通して、女性は男性よりも高い割合で痛みに苦しんでおり、その主な理由としてホルモンの違いが指摘されている。これは男性に主要なテストステロンが痛みや不快感をどのように身体に感じさせ、伝達するかを決定することで痛みを抑制するためだという。
この結果は女性が出産にも耐え、痛みに強いとされる通説と異なるものだが、他にもストレスや幼少期のトラウマ、不安といったものが痛みを悪化させる要因として指摘されている。
カナダのマギル大学で心理学の教鞭を執るジェフリー・モギル教授はザ・ヒル紙にこう話す。
「痛みの生物学的処理はその痛みの程度に関わらず、劇的に性差に依存しています」
「男女で異なる遺伝子が使われ異なるタンパク質、異なる細胞タイプ、それぞれのケースで劇的に異なる生物学が使用されているのです」