このデジタル全盛時代に、TBS「サンデーモーニング」がこだわるのが女子アナウンサーの手作りフリップだ。スポーツ担当の唐橋ユミアナも月に1~2回、2日ほどかけて手書きして作り上げているという。手の込んだ展開と考え抜かれたオチにはいつも見入ってしまうが、このいちばん大事なオチの直後に膳場貴子キャスターからまさかの一言が! 番組ファンは荒れた。(以下は9月2日配信記事を再録)
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「何もそこで指摘しなくても…」「関口さんならスルーしたはず」「唐橋さんが可哀そう」などと視聴者から疑問の声が寄せられたのは、9月1日放送のTBS系「サンデーモーニング」のスポーツコーナーでのことだった。メディア誌ライターが解説する。
「番組のスポーツコーナーでは、フリーアナウンサーの唐橋ユミさんが、手書きの手作りフリップを使って、競技や選手を詳しく解説するのが名物となっています。この日、取り上げたのはパリで行われているパラリンピック。ボッチャやゴールボールや男子走り幅跳びの注目選手を紹介していきました。今回のフリップはかなりの力作で、5つの箱型フリップを重ね合わせていき、最後に回転させると、パリの凱旋門になったのです。しかも最後に紹介した車いすテニスの小田凱人選手の『凱』の字とかけていたのが印象に残っています」
フリップの凱旋門を完成させた唐橋アナは、「さまざまな困難を乗り越えてきた選手たち。今回のパリの舞台で凱(かちどき)をあげることができるでしょうか」と締めくくり、この日の“ご意見番”で元メジャーリーガーの五十嵐亮太氏は「すごい」と拍手を送っていたが、ここで番組MCの膳場貴子アナウンサーはこう指摘した。
「あの骨肉腫の『腫』の字がのぎへんだったけど、正しくはにくづき(月)ですね」
すると唐橋アナは笑顔から一変、表情をこわばらせて「あ、失礼いたしました。はい」と頭を下げた。
「小田選手はもともとサッカー少年で、9歳に骨肉腫を患い、車いすテニスの国枝慎吾選手の活躍を見て、同競技に転向しました。そのエピソードを解説するフリップの漢字が『骨肉種』となっていたのです。膳場さんの一言で、“凱旋門フリップ”に沸いたスタジオが静まり返ってしまった印象。唐橋さんはよくフリップ作りの写真をSNSに投稿していて、長年の番組ファンは彼女のフリップへの思い入れの強さを理解しています。たしかに間違いを訂正することは大切ですが、しばらく時間を置いたCM明けでも良かった気がします。SNSでも《言い方キビシー》《膳場さんの言い方が…》といった投稿が見られ、唐橋さんのファンには冷たい仕打ちに映ったかもしれません」(前出・メディア誌ライター)
漢字のミスにめげずに、これからも時間と手間をかけた手作りフリップで番組を盛り上げてほしい。