写真いっぱいにズラリと並べられたキティちゃんの顔。「可愛い」があふれて大渋滞を起こしています。
この写真をXに投稿したのは、京都にある創業1803年の京菓子司「亀屋良長」で店主をされている吉村良和さん。ということは……そうなんです。これはお店で販売中の商品で、和三盆のお干菓子。もったいなくて食べられないよ~!
これはサンリオとのコラボ商品「暦<Hello Kitty×亀屋良長>」(税込1296円)。キティちゃんの他にもリボンのお干菓子や金平糖なども入っている、可愛いらしい和三盆の詰め合わせです。
あらためて投稿された写真を見ると小さなリボンの形やヒゲの線など、細部まで丁寧に作られていて驚かされます。まさに職人技!食べずに飾っておきたくなります。
この商品が誕生したのは今から6年ほど前。サンリオから「キティちゃんの和菓子を作って下さい」と依頼があり、作ったといいます。ただし、完成するまでには様々な苦労が……。
その1つが木型。吉村さんによると、お干菓子を作るのには木型職人に型を彫ってもらわなければいけないそう。そのため職人さんに依頼したところ、キティちゃんの顔は細かく比率やバランスが決まっているので「できない」と断られてしまったといいます。
木型職人は全国でも数名で、ようやく承諾してくれたのが2人の職人さん。キティちゃんの顔の木型を頑張って彫ってくれ、サンリオからもOKが出たそう。
苦労の末に完成したキティちゃんの和三盆のお干菓子。お客さんにも好評で、コメント欄にも「これは欲しいです!」「とても喜んでもらえました」など、多くの声が届いています。
和三盆のお干菓子になったキティちゃん。 pic.twitter.com/FtmWMqrBRx
— 亀屋良長 吉村良和 (@yoshimura0303) September 26, 2024
和三盆になったキティちゃんの木型です。
岡山の菓子木型彫刻「京屋」の田中さんに彫って頂きました。
一つ一つが手彫りで、お顔のバランスが決まっていてとても難しかったそうです。
実は木型職人は全国でも数名です。
京都では、何年か前に最後の一軒が廃棄されました。誰かやる人いないかなあ。 pic.twitter.com/vgnBdmiIN1— 亀屋良長 吉村良和 (@yoshimura0303) January 24, 2022
<記事化協力>
亀屋良長 吉村良和さん(@yoshimura0303)
(佐藤圭亮)
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 佐藤圭亮 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2024100306.html