ドラマ「ソンジェ背負って走れ」で大ブレイク中のビョン・ウソクが、9月28日・29日の2日間にかけて武蔵の森総合スポーツプラザ メインアリーナで「2024 Byeon Wooseok Asia Fanmeeting Tour <SUMMER LETTER>IN TOKYO」を開催した。6月にスタートしたアジアツアーは8か国12公演を行い、すべての公演が全席完売を記録し、熱い人気を証明した。

本記事では、29日の公演をレポートする。

会場のロビーでは、来日をお祝いするバルーンやお花が飾られ、多くの来場者で大賑わい。開演前の場内は今か今かとスタートを待ち望む期待感にあふれていた。

開演時間を過ぎ、場内がグリーンのペンライトで照らされる中、シンバルのカウント音が響くと、「Loveholic」を歌いながらステージに勢いよく登場したビョン・ウソク。割れんばかりの黄色い歓声が沸き起こるなか、ノスタルジックなロックサウンドに乗せて気持ち良さそうに歌う。ステージを端から端まで、手を振りながら笑顔でファンに応えていくと、会場が興奮の渦に包まれた。

司会者の呼びかけで再登場したビョン・ウソクが「こんばんは」と日本語であいさつすると、マイクで話すビョン・ウソクの声が聞こえなくなるほどの歓声が沸き起こった。2日目の公演を迎えた感想を聞かれると、彼は「大勢の方が僕に会いに来てくれたのですが、感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんに楽しんでくださればと思います」とほほ笑んだ。

1日目の公演を終えてから、もつ鍋を食べてワクワクした気持ちのまますぐに就寝したというビョン・ウソク。記憶に残っている瞬間を聞かれると、「ファンの皆さんが声援を送ってくださる姿が一番記憶に残っています。昨日、公演後に歩いてみたら、すごく涼しいなと思いました。あたかも夏が過ぎ去るかのように。タイトルが『SUMMER LETTER』じゃないですか。なので、僕のファンミーティングと一緒に夏が過ぎていく感じがしました。そして、その瞬間を皆さんと一緒に過ごすことができてうれしいです」と伝えた。

まずは、ドラマ「ソンジェ背負って走れ」に関するトークからスタート。ビョン・ウソクが演じたソンジェはビョン・ウソクにとってどんな存在なのかを聞かれると、彼は「ソンジェというキャラクターをとても愛していました。なので、演技をしている間はすごく楽しかったですし、たくさんの方から愛されれば良いなと思っていました。そして、こうしてたくさんの方が愛してくれたのでとても感謝しています。一生忘れることができないと思いますし、歳を重ねた後でも何度も思い出すのではないかなと思います。それくらい僕にとってソンジェは大切な友だちでありますし、僕でもあります」と胸に手を添えながら話した。

小顔で手足も長い、まるで漫画から飛び出してきたようなビョン・ウソクが目の前に存在するだけでも信じられないと感激しているファンだったが、ファンをさらに興奮させる時間が到来。なんと、ファンとビョン・ウソクがドラマの名シーンを演じるという夢のようなコーナーが設けられたのだ。抽選で当たったファンがステージに着くまではミニトークの時間となり、ビョン・ウソクは新しく覚えた日本語の「会いたかったです」を披露。すんなり言えなくとも、日本語で話してくれるだけでファンは大喜び。ファンももちろん「会いたかった」と大きな歓声で応えていた。

この時間では、花道を使ったランウェイも披露。おしゃれなBGMに乗せて、まっすぐな姿勢で長い脚で颯爽と歩き、花道の先端まで行くと両手をパンツのポケットに入れてクールな表情で客席を見渡す。そして次の瞬間、くしゃっと優しく微笑むと、ファンは一気に心を奪われていた。

抽選で当たったソルを演じるファンがステージに到着すると、ソンジェとソルの名シーンを演じることに。1人目は、ソルが居眠りをして姿勢を崩してしまう瞬間、ソンジェが腕を差し出して腕枕をするというシーン。ビョン・ウソクはファンをソファに座らせ、ゆっくり倒れるようにと演技指導をし、いよいよ本番。「レディーアクション!」の合図で演技が始まり、ファンが頭をゆっくりと倒していき、完全に倒れる直前でビョン・ウソクが腕を滑り込むように差し出して腕枕をする。ドキドキのシーンが目の前で繰り広げられることで、観客席は揺れるほどの大興奮に包まれた。

2人目は、雪が降る日にソンジェがソルに傘を差し出してカイロを渡し、ソルが涙を見せるというシーン。「レディーアクション!」で演技が始まり、ソンジェが傘をさしてゆっくりソルのところへ行くと、ホッカイロを渡す。そして、ソル役のファンに泣くタイミングをおしえ、「なんで泣くの? 泣かしてないのに」というセリフを言うと、会場から「キャー!」という悲鳴のような歓声が上がった。

3人目のソルは、ソンジェを配達員だと勘違いしたソルが黄色い傘をさして駆け寄り、傘と飴を渡すシーン。このシーンは、ファンが演じる部分が多かったことと推しと演じるという緊張もあり、ソル役のファンは「レディーアクション!」の合図とともにすぐにソンジェのところに駆け寄り、傘と飴を渡してあっという間に演技が終わってしまった。しかし、演じる緊張よりも、その後の2ショット撮影では顔と顔が触れるほどの近さで撮影したため、心臓が持たない状態が続いていた。当選者もそれを見守る客席のファンたちもドキドキが止まらないコーナーとなった。

映像を挟んでからは、黒のレザージャケットに着替えたビョン・ウソクが客席から登場! 客席の通路を歩いて進み、ハートを送ったり投げキッスをしたりして大接近し、ファンを大興奮させていた。メインステージに戻ると、松原みきの「真夜中のドア〜Stay With Me」を披露。シティポップのあたたかみのあるサウンドと優しい歌声がマッチし、ファンはうっとりと聴き入っていた。

この楽曲を選んだことについて聞かれると「難しいと思ったのですが、歌を聴いた時にこの歌詞の意味が良いなと思いました。難しかったのですが皆さんにお聞かせしたいと思い、一生懸命練習しました」と説明し、その真心に会場から大きな拍手が送られた。

続いては、“トントン(ファン名)たちに向かうレッドカーペットゲーム”がスタート。これはミッションを成功させることで、ゲームにあるポイント分だけ前に進むことができるというもの。成功するとファンにプレゼントが準備されているということもあり、ビョン・ウソクは「はい、頑張る」と両手でガッツポーズをして気合いを入れていた。

1つ目は“トントンとテレパシー”というゲーム。スクリーンに映し出されたファンが、ビョン・ウソクと同じポーズをしたら成功するというもの。お題は“ハート”だったが、2人ともほっぺハートをして見事にミッションクリア。1ポイントゲットしたビョン・ウソクは、レッドカーペットに書かれている数字の1のところへ移動した。

“花びらをつかめ”というゲームでは、自分で花びらを飛ばして聞き手ではない手でお箸を持って掴むというもの。できるだけたくさんの花びらを飛ばそうと、大きな手でたくさんの花びらを掴んで、ゲームの準備はOK。そして、自分で花びらを飛ばすと、花びらの塊の中から1枚を見事にゲット! このゲームを考えたスタッフも成功できなかったという難易度の高いゲームをいとも簡単に成功させたビョン・ウソクは、何度もガッツポーズを見せて喜んでいた。ここでは4ポイント獲得し、5と書かれたマス目まで移動。

続いて、ファンからのリクエストで“バスケットボール”を選択。1日目のファンミーティングで簡単にシュートを決められたこともあり、この日は3回続けてシュートを決めなければならなくなり、難易度がアップ。バスケットボールを軽くその場でドリブルし、シュートフォームを安定させると、ゴールリングに向けてボールを投げて、きれいに飛んで行ったボールは見事にゴール! そのあとは何度か失敗してしまったものの、何回かゴールを決められたということでミッションクリア。7番のマス目まで進むことができた。

最後は、“早口言葉”のミッション。「かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこ・・・」と日本語の早口言葉を言わなければならないものだが、独特なリズムでゆっくりと「ぴょこぴょこ」と言って、なんとか成功し10マス目に辿り着いてすべてのミッションをクリアした。ミッションを成功させたことで、ファンにはサイン入りの写真集をプレゼント(抽選で5名)。当選者がステージに着くまでの間は、“究極の2択ゲーム”というコーナーが設けられた。

「東京の人気スポットのうち行ってみたい場所は?」(A:夜景が見られる東京タワー、B:ショッピングの天国、銀座)と質問され、Aを選んだビョン・ウソク。理由は、ショッピングはいつでもできるが、東京タワーは見ることができない可能性もあるからとのこと。今回の来日で観光したかどうか聞かれた彼は、「後で時間ができたらディズニーに行きたい」と話した。

「友達と一緒にいるとき、どちらかを選ばなければならないとしたら?」(A:1時間自分だけが話す、B:1時間友達の話を聞く)という質問ではBを選択。彼は「1時間聞いてあげてから、その後に自分の話を1時間聞いてもらう」と話した。

ファンミーティングの後半では、ファンからの質問に答える“Q & A TALK Summer Letter”の時間へ。「もしも日本のどこかで会ったときに、トントンとウソクさんだけがわかるジェスチャーを作ってほしい」という質問に、人差し指を前に出してからぴょんと飛ぶジェスチャーを考え、お茶目な姿にファンも大爆笑。「本当にやらないとダメですよ!」と念を押すと、ファンも「ネー(はい)!」と乗り気十分に応えていた。

「毎日欠かさずに行っているルーティーンをおしえてほしい」という質問には運動と回答。1週間に1回は休むそうだが、フィットネスセンターで胸、肩、背中、下半身をトレーニングしているそうだ。

「10年後に2024年を振り返ったらどう思うと思う?」という質問に、彼は「例えばこのファンミーティングが最後だとしたら、この時の瞬間を思い出すために、この時の写真や映像、歌った歌、その時に食べたものを考えるようにして毎年、毎年思い出そうと思うと思います。この瞬間一つひとつを忘れないようにするためにそのようにすると思います」と伝えた。

次の質問に入ると、突然「アンニョン!」と映像が流れ、ファンからのサプライズ映像に驚くビョン・ウソク。ファンの心のこもったメッセージや歌などの映像を見て、感動しているようだった。映像が終わると、客席には「今までもこれからも全ての出会いが私の奇跡」と書かれたスローガンが掲げられた。

サプライズ映像を見たビョン・ウソクは、「とても感動しましたし、僕もとても大好きです。(日本語で)愛してる」と伝えると、会場からも「サランへ!(愛してる)」という声が飛び交った。

そして、ドラマ「ソンジェ背負って走れ」OSTの「I Think I Did」を披露。スタンドマイクに片手を添えながら深みのある豊かな歌声を会場に響かせた。最後はピアノの繊細なサウンドが会場に流れると、イントロだけで大歓声が。星空をバックに「Sudden Shower」を優しく歌い、愛する人に対する感謝の気持ちを届けた。

歌い終わり、しばらく客席を眺めると、目を潤ませていたビョン・ウソク。感極まる彼に、会場からは大きな拍手と声援が送られた。そして、彼は「僕にとって今年の夏はすべてが皆さんでした。感謝しています」と伝え、名残を惜しみながらステージを後にした。