錦織圭、世界12位のチチパス相手にセットポイントを握るも及ばず…。上海マスターズ2回戦敗退<SMASH>

 現在開催中の男子テニスツアー「ロレックス上海マスターズ」(10月2日~13日/中国・上海/ハードコート/ATP1000)」は現地4日にシングルス2回戦が行なわれ、度重なるケガからの完全復活を目指す元世界ランク4位の錦織圭(現153位)が登場。第10シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/同12位)と対戦したが、6-7(6)、4-6で敗れ、3回戦進出とはならなかった。

 本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦した今大会が2018年以来6年ぶりの上海オープン出場となった34歳の錦織。現地2日の1回戦ではマリアノ・ナボーネ(アルゼンチン/38位)を3-6、6-4、6-3の逆転で下して初戦を突破していた。

 錦織とチチパスが顔を合わせるのはこれが4度目で、今大会までは錦織が2勝1敗とリード。直近では8月の「ナショナルバンク・オープン」(ATP1000)2回戦で対戦しており、この時も錦織が6-4、6-4でチチパスに快勝していた。

 今回は第1セットからキープ合戦に。右太ももからヒザまで大きなテーピングを施してプレーした錦織だったが、序盤からストロークとサービスが共に冴え、第12ゲームまで自身の6回のサービスゲームで相手にわずか3ポイントしか与えない完璧なプレーを披露。しかしリターンゲームでは第9ゲームのブレークポイントを逃すなどチャンスを生かせず、互いに譲らないままタイブレークへ突入する。
  ここでは6ポイント目で錦織が先にミニブレークを許すもすぐに追いつき、5-5の大事な場面でチチパスのリターンミスを誘ってセットポイントを取得。だがこれをフォアハンドの2本連続のミスで取りこぼすと、最後もバックハンドがアウトとなり、接戦の末に第1セットを落とした。

 再び一進一退の攻防が繰り広げられた第2セット、右脚を無意識にかばった影響からか、錦織は第5ゲームをキープしたところで左足首の痛みを訴えてメディカルタイムアウトを要求。数分間の応急処置を経てプレーを続行したものの本来の動きは戻らず、第7ゲームで痛いブレークを許してしまう。第9ゲームでは0-40と3本のマッチポイントを握られてから粘ってキープを果たすも、チチパスのサービング・フォー・ザ・マッチとなった第10ゲームではブレークバックできず、1時間45分で力尽きた。

 9月中旬から「デビスカップ」(男子国別対抗戦)、「木下グループジャパンオープン」(ATP500)と連戦が続いていた錦織。やはりその代償は大きかったのかもしれない。ひとまずは左足首の治療に努めつつ、心身をしっかりとリフレッシュさせてほしい。

文●中村光佑

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