「物価高時代の賢い節約術」食費節約の基本は安く買うことよりも“◯◯を減らす”こと?節約アドバイザーが教える食材の上手な買い方・使い方の画像一覧
様々な食材が高騰していますが、特に野菜は何倍にも値上げされた気がします。そんな中、できるだけ食費を節約するためにはどうすれば良いのでしょうか?そこで今回は節約アドバイザーの和田由貴さんに、食費の節約の基本を教えて頂きました。
食費の節約の基本は「◯◯を減らす」こと
とにかく野菜の高騰を感じる昨今。できるだけ野菜の安いスーパーを探したり、冷凍野菜を活用したりする方も多いのではないでしょうか。しかし、和田さんは異なる観点に注目すべきだといいます。
「食費の節約の基本は、いかに安く買うかよりも、とにかく食品ロスを極限まで少なくすることです。環境省の調査によると1人あたり1日お茶碗1杯分のご飯を捨てていることになる(※出典/農林水産省・環境省調べ、FAO、総務省人口推計(2017年))くらい、日本は食品ロスが多いんです。これを金額に換算するとたとえば4人家族なら食品ロスが年間6万円出ていることになります。つまり1カ月5,000円を無駄にしているのと同じことになります。かなり大きいですよね」(和田さん)
確かに、毎月5,000円食費を減らすのは大変ですが、食品ロスを出さなければそれは食費の節約に繋がることにもなりますね。
「どれだけ安く食材を買えるかということよりも、どれだけ食品ロスを少なくするかをまず考えた方が良いですね。食品ロスを減らすためには、食べ残しを少なくすることや食品を適切に保存することも大事ですが、最も重要なのは買い方です。
家庭から出る食品ロスの約半分は野菜だと言われていますが、 野菜は他の食材と比べ、賞味期限がないからロスになりやすいんです。賞味期限があれば確認して使い切ろうと考えるものですが、なければなんとなく管理してしまいます。さらに、生肉や生魚は冷凍保存がしやすいこともあり、比較的ロスになりにくいですが、野菜は冷凍しない方が多い。そのため、購入する時点で野菜を無駄にしない買い回り方をすることがポイントです」(和田さん)
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「野菜を無駄にしない買い回り方」とは?
買い回り方で野菜を無駄にしない方法があるとは?どういうことなのでしょうか。
「スーパーに買い物に行くと、ほとんどのスーパーが入口に果物や野菜を陳列していて、奥の方に魚や肉が置いてありますよね。これは野菜や果物が店頭にあった方が見た目が華やかだから。さらにお値段が安いものが多いためお買い得感が出るためです。多くの方が、つい手前の野菜売り場から順番に買っていくと思いますが、これが無駄買いの元なんです。
食事の献立を考える際、多くの方がメインから考えると思います。今日は焼き魚にしようかなとか、豚のしょうが焼きにしようかなとか。そこから『メインが豚のしょうが焼きなら付け合わせはキャベツの千切りかな』『副菜はきんぴらごぼうにしようかな』とメインのあとに野菜のメニューは決まることが多いはず。なのに買い物の順番が、野菜からというのが順番的に間違ってるんです」(和田さん)
先に野菜売り場を見ていると、「あっ、今日はもやしが特売だから買っておこう」なんてついカゴに入れてしまい、その後お肉売り場で「豚のロース肉が安い、じゃあ豚のしょうが焼きにしよう」とメインを決定、その後「豚のしょうが焼きにはキャベツの千切りが必要だ」と野菜売り場に戻る……こんなことありますね。すると安いからとカゴに入れたもやしが結果使われずに、とりあえず野菜室に入れたまま無駄になってしまう恐れが高まります。
「まだメニューが決まっていない状態でスーパーに来たのなら、最初は野菜売り場を素通りして、肉や魚などのメイン食材の売り場を先に見ましょう。メニューが決まってから、必要な野菜を買いに戻るのが賢いですね」(和田さん)