クラブは14本までとルールで認められているが「コースマネジメントやスコアメイクの仕方を覚えるなら半分がいいです」と大原健陽コーチ。
好スコアを出すのに本当に必要な打ち方や攻め方が学べるので、クラブを7本に限定したラウンドをぜひ試してほしい。
どのくらい飛ぶのか事前にチェック
次回のラウンドを7本で回ることを決意したら、練習でシミュレーションもしておくと、なおよしです。練習内容は1本をふたつのスイングで打ってみる。スイング1はいつものフルショット。スイング2は7割くらい。これでふたつの飛距離ができるので、パターを除く6本でも12本のクラブをもっているのと同じになります。
7割スイングを磨くことでフルショットもよくなる。7割からさらにコンパクトに振ればもう少し飛距離を抑える距離感を出すこともできる。1時間で2カゴ、13本のクラブ(パターを除く)をまんべんなく練習するなら、ハーフセットのほうが同じ時間と球数でラウンドに向けて有意義な準備ができます。
同じ番手でも出球は、大きく振ってヘッドスピードが上がると高くなり、小さく振ると低くなる。この高低差の違いと、その高さによってのランの長さまでチェックしてコース攻略に活かそう
(広告の後にも続きます)
「コンパクトはきちんと飛ぶ」を体感
本番のラウンドですが、まずは普段は5、6本あるのに2本しか使わない7、9番アイアンのフルショットよりも短い距離は “7軽” と “9軽” でターゲットを狙いましょう。
7番で8番の距離を打つ
とくにアイアンのようにグリーンをとらえたいコントロールショットでは
「大きめの番手を抑えて打つ」のが上級者のワザ。
ちょうどの飛距離の番手がないことで、ぜひこれを実感してほしい
ふだんの7割スイングの意識でもコースにいくと8割くらいで振ってしまうので、ちょうどひと番手落とした飛距離で打てますが、抑えたコンパクトスイングでのミート率のよさを実感するはず。コースでは「大きいクラブを抑えて打つ」。これが基本といってもいいと思います。
足元やライが悪いときは「大きめの番手を “さらに” コンパクトに振る」を徹底する。番手なりのフルショットの飛距離を出すのは困難。コンパクトでミート重視。振り幅を小さくしたぶんは「大きい番手の飛距離性能に頼る」で攻略しよう
ミートするときちんと飛ぶので、手前を狙っても予想以上にピンに近づく飛距離が出ることも。「“ゴルフは手前から攻める”の定石どおりに狙ったことでの効果と副産物ですね」と大原
×7番で6番の距離を打つ
7番を6番くらい飛ばすのを試してもいいが、ミスの確率が増えるイチかバチかのギャンブルショットになってしまう。
「飛ばそうとして、リキんだ!力が入りすぎた……と後悔すること多くありませんか?」(大原)
レッスン=大原健陽
●おおはら・けんよう / 1996年生まれ、広島県出身。東北福祉大学ゴルフ部を経て、5年前から奥嶋誠昭プロコーチのもとでスイングとギアの知識を深く学ぶ。現在は奥嶋の右腕として「THE REAL SWING GOLF STUDIO」(神奈川県横浜市)で多くのゴルファーのレッスンやクラブフィッティングを行なっている。
写真=高橋淳司
協力=日神グループ 平川CC