日本人ルーキーに落胆の声が上がっている。
現地10月5日、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸がサンディエゴ・パドレスとの地区シリーズ第1戦に先発登板。3回(60球)を投げて5安打2四球5失点で降板。ポストシーズン初登板を終えた。
大事な地区シリーズ開幕戦のマウンドを託された山本。しかし、序盤からパドレス打線が牙を向いた。
初回、リーグ首位打者に輝いたルイス・アラエスに左前打を許すと、2番フェルナンド・タティースJr.の打席中に捕逸と暴投で走者を三塁まで進ませると、四球のあとに3番ジュリクソン・プロファーの二ゴロの間に先制点を許した。さらに、4番マニー・マチャドにはカウント1-2から甘く入ったスプリットを捉えられる痛い2ラン。いきなり3点を失う立ち上がりとなった。
2回は2つの内野ゴロ、アラエスから見逃し三振を奪って三者凡退。その直後に大谷翔平が2死一、二塁からポストシーズン初となる同点3ランホームランを放ち、試合を一気に振り出しに戻した。
ところが3回、先頭のタティースJr.にカウント3-1から二塁打を打たれてピンチを背負う。踏ん張りどころの山本は2死二塁までこぎつけるも5番ジャクソン・メリルに四球を与え、続くザンダー・ボガーツには左翼線への適時二塁打を浴びて2失点。再びリードを許し、この回限りでマウンドを降りた。
期待を大きく裏切った日本人右腕に現地メディアは厳しい。ドジャース専門サイト『Dodgers Nation』のノア・カムラス記者は「彼にとって今季2番目に悪い先発だった」とレポート。山本のポストシーズンデビュー戦の投球内容を細かく列挙したうえで、「MLBデビュー戦となった韓国でのパドレス戦(1回5失点)よりはマシだった」と言及。大舞台での弱さを指摘した。
また、MLB公式サイトのドジャース番記者であるファン・トリビオ氏は「ヨシノブ・ヤマモトのポストシーズン初登板が終わった。まったく良くなかった。3イニングで5失点、三振はわずか1つだ」と酷評した。
ドジャースのあらゆる情報を発信している専門メディア『Dodgers Nation』は山本の降板後に速報記事を配信。「ヨシノブ・ヤマモトがパドレス戦で大苦戦、ドジャースのナ・リーグ地区シリーズ第1戦の先発で早々に退場」という辛辣な見出しを打っている。
記事の寸評では「ヤマモトはドジャースが期待したようなスタートを切ることができなかった。スタートから不安定で、ドジャースのポストシーズンでの苦悩について議論に決着をつけることはできなかった。この夜の右腕のスタッツは、3回までで自責点5、2四球、1奪三振だった」と辛口だった。
試合はそのあと、激しい点の取り合いを展開。6回表を終わってドジャースが7対5とリードしている。
構成●THE DIGEST編集部
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