小学生時代から不登校に。「好きなことをして過ごす生活が魅力的」
−−−昔から女性にモテたんですか?
そうですね。ずっとモテていて、彼女は常にいました。別れても入れ替わりですぐに新しい彼女ができていたので、空きがない状態が続いていましたね。
−−−いつから自分はモテると自覚していましたか?
中学1年生のときからですね。
僕は小3までしか学校へ通ってない“幼卒”なんです。小4から不登校で学校へ行ってなかったので、そのころは女の子との交流があまりありませんでした。
中学校に入ったとき、ちょうど親が離婚したタイミングだったので、福島県に引っ越ししたんです。それで環境も変わって、最初に学校に挨拶しに行かなきゃいけない流れができてしまって。
そのときに、女の子たちから「可愛い」と言われて、自分はモテるんだと自覚するようになりました。
−−−どうして不登校になったのでしょうか?
風邪で学校を休んだときに、家でテレビゲームをやっていたんです。そのとき、学校に行かず、好きなことをして過ごす生活がすごく魅力的に感じたからです。
それに、1回学校を休むと、授業についていけなくなっちゃうんですよね。勉強も嫌いで、授業に出てもわけがわからないし。授業中に先生に当てられて「こんなのも理解できないのか。お前はバカだ」とクラスメイトの前で笑われたこともありました。そうした状況が、苦痛だったんです。
−−−中学・高校時代はどのように過ごされましたか?
中学と高校も、ほぼ行かなかったですね。僕はもともとミュージシャンを目指していて、音楽がやりたかったので、仕事も勉強もしたくなかったんですよ。高校は音楽系の専門学校へ行きたかったんですけど、家が貧しかったので、親に気を遣って「行きたい」って言えなくて。
それで、一応高校受験することになって、入学はしたんですけど、3回くらいしか行かず、退学しました。
−−−高校を中退してからは、何をしていたんですか?
とにかくいろんなバイトをやりました。引っ越し業者、ホテルの清掃、レストラン、居酒屋、カラオケ、ホスト……20種類くらい経験しましたが、どれも1ヶ月くらいしか続かなかったです。
今思えば、人間関係が合わなかったのかなぁと思います。アルバイトだからコキ使われるし、自分の考えを表現できないような立場が、僕には向いてなかったんだと思います。
−−−自分の天職はヒモ、ということでしょうか……?
そうですね。スケジュールもルールも全部自分で決めて、好きなように動けるので、けっこう長く続いていますね。23歳でヒモを始めて、今年で13年目になります。
−−−今後、働く予定は一切ないのでしょうか?
ないですね。僕にはヒモの才能があるから、それを使わないのはもったいないと思うので。
「これまでに一度だけ入籍したことがある」との経験を語る渡部さん。インタビュー後編では、渡部さんの離婚歴や夫人たちとの現在の生活について聞いてみた。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班