ダルビッシュ有が7回3安打1失点の快投!「頭のすごくいい選手」と称える大谷翔平をノーヒットに封じた“秘訣”を告白

 修羅場をくぐり抜けてきた老練な投球術が光った。

 現地10月6日、サンディエゴ・パドレスは敵地でロサンゼルス・ドジャースと地区シリーズ第2戦を戦い、38歳のダルビッシュ有が先発登板。ポストシーズン自己最長タイとなる7回(82球)を投げ3安打3奪三振、2四球1失点の快投をみせた。大谷翔平との直接対決でも3打数ノーヒットに封じ、チームの大勝に貢献した。

 ベテランらしい変幻自在のピッチングでスーパースターを翻弄した。初回、いきなり迎えた大谷との対決はカットボール、カーブ、スイーパーなどで追い込むと、カウント2-2からの5球目は外角に外れるスライダーで空振り三振に仕留めた。

 2回には連打と四球で無死満塁のピンチを招き、7番ギャビン・ラックスに左犠飛を打たれて初失点。なおも1死一、二塁の窮地が続いたが、後続を抑え最少失点で切り抜けた。

 大谷との2度目の対戦は3回1死走者なしでの場面。低めにボールを集め、最後は外角低めのスプリットを引っかけさせ、一ゴロに打ち取る。さらに6回の第3打席ではカーブ、スライダー、スプリットと変化球で的を絞らせず、最後は117キロの緩いカーブでタイミングを外し、ボテボテの投ゴロ。完全に手玉にとり、6回までにドジャース打線を3安打に封じてゲームを作った。

 7回、ドジャースの攻撃前にはレフト側からパドレスの左翼手ジュリクソン・プロファーに向けボールや缶などが投げ込まれ、進行が一時中断。球場が騒然とするハプニングとなった。異様な雰囲気のなかダルビッシュは先頭打者のテオスカー・ヘルナンデスに四球を与えたが、後続を落ち着いて抑えドジャースに得点を与えず。この回限りでマウンドを降りた。

 ダルビッシュ降板後も味方打線が終盤に爆発し、13安打10得点でパドレスが完勝。1勝1敗のタイに戻した。
  試合後、同投手はNHKのインタビューに応じ、「今日はいろんな球を使いながら(ストライク)ゾーン内で勝負して、なるべく早く打たせるようにしました。いい方向にいけて良かったです」と振り返った。

 また、3度の対戦で無安打に封じた大谷については「頭のすごくいい選手なので、自分もすごく考えながら、一球一球、大谷くんの反応を見ながら投げました」と話し、緻密な駆け引きが垣間見えた。

 打倒ドジャースに執念を燃やすベテラン右腕は「勝ち負けは考えず一球一球、みんなで集中して戦いたいですし、次はいつ投げるか分からないですけど、体の調子をしっかり整えて投げたいと思います」と力強く締めた。

構成●THE DIGEST編集部

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