「あれはガードできないね」デローザンが新同僚サボニスを絶賛。連携にも自信「相手にとってタフになる」<DUNKSHOOT>

 現地時間10月5日(日本時間6日、日付は以下同)、カリフォルニア州サクラメントでトレーニングキャンプに励んでいるサクラメント・キングスのデマー・デローザンが、メディアからの質問に応じた。

 キングスは昨季ウエスタン・カンファレンス9位の46勝36敗(勝率56.1%)を記録し、2シーズン連続で勝ち越し。しかしプレーイン・トーナメントでニューオリンズ・ペリカンズとの8位決定戦を落としたため、あと一歩のところでプレーオフ出場を逃した。

 昨季終盤戦、チームはウイングのケビン・ハーター、シックスマンでコンボガードのマリーク・モンクがケガで離脱。そのため、特に試合終盤にトップスコアラーのディアロン・フォックスへのマークが集中してしまい、苦戦を強いられた。

 その打開策として今オフ、獲得に動いたのがデローザンだった。3チーム間トレードで先発フォワードのハリソン・バーンズ(現サンアントニオ・スパーズ)、クリス・ドゥアルテ(現シカゴ・ブルズ)、複数のドラフト指名権を放出。代わって実績のあるウイングを補強した。
  198cm・100kgのデローザンは、NBAキャリア15年を誇る35歳のベテラン。現在11シーズン連続で平均20.0点以上をマークしており、ドライブとミッドレンジジャンパー、フリースローを軸に熟練のスキルと経験で点を取り続ける生粋のスコアラーだ。

 昨季も79試合の出場で平均37.8分、24.0点、4.3リバウンド、5.3アシスト、1.1スティールを記録し、最優秀クラッチプレーヤー賞の投票で2位にランクイン。第4クォーターにおける合計550得点は堂々リーグトップに君臨していた。

 キングスにはフォックスというスコアリングガードがいて、昨季第4クォーターに奪った計538得点はデローザンに次いでリーグ2位、平均8.28点でも2位をマーク。ここにデローザンが加わったことで、最高級のクラッチコンビが誕生したと言っていい。

 そのデローザンは、キングスで不動の先発センターを務めるドマンタス・サボニスとのプレーを「止めようがないね」と自信を見せていたと、地元メディア『FOX40 NEWS』が報じている。
 「あれはガードできないね。僕が気に入っているのは、(サボニスが)高いバスケットボールIQを持つビッグマンで、スクリーンもでき、パスも捌けて、素早くディシジョンメーキングできる点かな。僕が彼のところへ向かって(ボールをもらう)、それか彼がボールキープする、あるいは彼がそのままスコアする。数えきれないくらいのオプションがあるんだ。

 僕らがそうしたことをコートで展開していけば、どちらか1人に絞る決断をしなきゃいけないから、ディフェンスする相手にとってはタフになる」

 今季のキングスはバックコートにフォックスとキーオン・エリス、フロントコートにはデローザン、キーガン・マレー、サボニスが先発に並ぶ予定。このチーム最大の強みであるオフェンスの中枢がサボニスだ。
  昨季平均19.4点、13.7リバウンド、8.2アシストをマークした万能型ビッグマンは、3ポイントエリアやエルボー近辺でボールキープし、味方のシュート機会を与えつつ、フィールドゴール成功率59.4%の高精度なフィニッシュが可能。得点もパスもできるリーグ有数のオフェンス力を誇っている。

 キングスは9日のゴールデンステイト・ウォリアーズ戦からプレシーズンゲームが計5試合組まれていて、24日にはミネソタ・ティンバーウルブズとのレギュラーシーズン開幕戦が予定されている。

 キングスで好感触を得たデローザンが、サボニスら新たなチームメイトたちとどんな連係を構築してコート上で見せてくれるのか。今後の展開を楽しみに待ちたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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