年間ランク1位を射程に捉えるサバレンカ。意識はせず「ベストのテニスをすることに努めたい」と心境明かす<SMASH>

 現地10月7日に開幕した女子テニスツアー大会「武漢オープン」(中国・武漢/ハードコート/WTA1000)に参戦する世界ランク2位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)。今季はここまで四大大会2勝(全豪・全米)を挙げるなど素晴らしい活躍を見せており、自身初の年間1位達成にも大きな期待が寄せられている。

 そんな26歳はここ最近も絶好調。前週の「中国オープン」(9月25日~10月6日/中国・北京/ハード/WTA1000)準々決勝でカロリーナ・ムチョバ(チェコ/元8位/現31位)に敗れるまではマッチ15連勝を記録。今大会は、先日トマス・ビクトロフスキ氏とのコーチ契約を解消した世界女王のイガ・シフィオンテク(ポーランド)が欠場しており、2位のサバレンカが第1シードで出場する。

 武漢オープンは同都市が世界で初めて新型コロナ感染拡大によるロックダウンを実施した関係で、2020年から昨年までの3年間は開催中止を余儀なくされた。19年以来5年ぶりに開かれる今年の大会でサバレンカが優勝しても女王の座に立つことはできず、現状年間1位争いはシーズン最終戦「WTAファイナルズ」(11月2日~9日/サウジアラビア・リヤド/ハード)で決着する可能性が高い。

 ただ今のところサバレンカには特に焦りは見られない。『AFP通信』によると、現地6日にメディアの取材に応じたサバレンカは「もちろん年間1位は私が本当に成し遂げたいことで、目標の1つでもある」としつつ、とにかく今は自分のプレーに集中したいと語った。
 「ランキングやポイントのディフェンドなどを意識しすぎてしまうと、すぐにうまくいかなくなるということを学んだ。だから自分自身(のプレー)に集中することにして、コートに立ったらベストのテニスをし、全てのポイントで(全力で)戦うように努めたい。自分のベストのテニスができれば、No.1になれると確信しているわ」

 サバレンカにとって武漢オープンは18、19年に連覇を果たした相性のいい舞台。最後には当時の思い出を振り返りながら、今大会への意気込みを口にした。「2年連続で優勝できたのは本当に特別なこと。翌年ここに戻って来られなかったのはとても残念だった。今年はようやく戻って来られて、全てがまるで故郷のように感じられ、過去の本当に美しい思い出が(次々と)よみがえってくる。19年の結果を再現できることを心から願っているわ」

 初戦の2回戦では世界37位のカテリーナ・シニアコワ(チェコ)と対戦するサバレンカ。得意の武漢でどんなプレーを見せてくれるのか注目しよう。

文●中村光佑

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