プロ野球・楽天が今季就任したばかりの今江敏晃監督に続投要請をしないことが濃厚となった。同監督は2年契約の1年目。交流戦で初優勝こそしたものの後半戦は失速して4位に終わり、クライマックスシリーズ(CS)進出は逃した。

 楽年は今季が球団創設20年目。野村克也氏、星野仙一氏などビッグネームの監督も在籍したが、1年のみで去った監督がこれで6人目となった。ただし今江監督の場合、主催試合の年間観客動員数は昨季の約136万人(12球団ワースト)から28万人以上も増加し、球団史上最多動員を記録している。

「それでも、確かに成績面を見れば最下位の西武以外の球団全てに負け越した上、19年以来の8連敗も記録。加えて、采配に異議を唱えていた選手もいました。その1人が右肘のクリーニング手術のリハビリが長引いた田中将大投手。結局、今季の登板はたった1試合で0勝1敗と最悪の結果となりましたが、1軍での復帰登板時期を巡って今江監督との間でミゾがあったことは間違いありません」(楽天担当記者)

 ただ、楽天フロントでは今江監督の続投で決まっていたものの、三木谷浩史オーナーが却下したとの情報もある。

楽天はサッカーJリーグ神戸のオーナー会社でもありますが、三木谷オーナーが先発メンバーや監督人選に口を出していた頃はJリーグのお荷物クラブの一つだった。それが選手補強などについてオーナーの意向が弱まってから好転し始め、今季も終盤戦で逆転優勝を狙える好位置をキープしている。楽天も同じように完全に現場に任せた方がいいとは思いますが」(夕刊紙記者)

 楽天が神戸のようになる日は来るのか。

小田龍司

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